看護師の過去問
第113回
午後 問15
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問題
看護師国家試験 第113回 午後 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
高血圧が原因で起こりやすいのはどれか。
- 脳出血(cerebral hemorrhage)
- 脳塞栓症(cerebral embolism)
- 脳動静脈奇形(cerebral arteriovenous malformation)
- 急性硬膜下血腫(acute subdural hematoma)
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この過去問の解説 (2件)
01
高血圧は、脳の血管に強い負荷をかけるため、脳出血のリスクを高めます。
高血圧になると、血管へ持続的に圧力がかかります。
そのため、血管壁が脆弱・破れやすくなり、脳出血(cerebral hemorrhage)を引き起こすおそれがあります。
脳塞栓症(cerebral embolism)は、心房細動などが原因で脳の血管が詰まり、血流が途絶えることによって起こります。
よって、この選択肢は適切ではありません。
脳動静脈奇形(cerebral arteriovenous malformation)は、脳血管の先天的な奇形であり、高血圧が原因で起こるわけではありません。
脳動静脈奇形が破裂することで、破裂脳出血やくも膜下出血を引き起こすおそれがあります。
急性硬膜下血腫(acute subdural hematoma)の主な原因は、交通事故や、転倒・転落、スポーツでの外傷などであり、高血圧が原因となることはほぼありません。
そのため、この選択肢は適切ではありません。
脳卒中治療ガイドライン2021では、日本の「脳出血罹患の高血圧の集団寄与割合」は76%に達しており、高血圧は脳出血の最大の危険因子だといわれています。
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02
正解は「脳出血(cerebral hemorrhage)」です。
高血圧は、血管に負担をかけるため、脳内の血管が破れやすくなり、脳出血が発生しやすくなります。
高血圧による血管への持続的な圧力が、血管壁を脆弱にし、破綻を引き起こすことが原因です。
高血圧は、脳内の小血管に強い圧力をかけ、血管が破れるリスクを高めます。
その結果、脳内で出血が起こり、脳出血が発生します。
特に高齢者や長期間高血圧を患っている人に多く見られる疾患です。
脳塞栓症は、血液の塊(血栓)や他の物質が脳の血管に詰まり、血流が途絶えることによって発生します。
これは心房細動などの不整脈に関連して起こりやすいものであり、高血圧が直接的な原因となることは少ないです。
脳動静脈奇形は、脳内の血管が異常に絡み合っている先天的な疾患で、高血圧とは直接関係がありません。
この奇形が原因で出血を引き起こすことはありますが、高血圧が原因ではありません。
急性硬膜下血腫は、頭部外傷によって硬膜下に血液がたまる状態であり、外傷が主な原因です。
高血圧が直接関与するものではありません。
高血圧は脳の血管に強い負荷をかけるため、脳出血のリスクが高まります。
長期間の高血圧が血管を脆弱にし、破裂によって出血を引き起こします。
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