看護師の過去問
第113回
午後 問71

診療情報の開示請求は、原則として患者本人が行いますが、患者の同意がある場合や、患者が未成年で保護者がいる場合、患者が意識不明で家族に同意がある場合などには、代理人が請求することも可能です。

そのため、開示請求が患者本人に限られるというわけではありません。

2類感染症（例：結核、SARS、ジフテリアなど）の罹患情報は、医師が診断した場合に、保健所を通じて都道府県知事に届け出る必要があります。

市区町村長ではなく、都道府県知事が感染症発生の報告先であるため、この点は適切ではありません。

患者が病状や診療内容について「知りたくない」と意思を示した場合、その意思を尊重することが基本です。

医療者は患者の自己決定権を重視し、無理に病状説明をすることは避けるべきです。

患者の意思に沿った対応が求められます。

セカンドオピニオンを希望する患者には、他院での診療がスムーズに進むよう、現在の診療内容や検査結果を記載した診療情報提供書（紹介状）を作成します。

これにより、患者が十分な情報に基づいた選択を行い、より良い医療が受けられる環境を整えられます。

診療情報の開示請求ができるのは、原則としては患者本人ですが、法定代理人、任意後見人、患者本人から代理権を与えられた親族（もしくはこれに準ずる人）、患者の世話をしている親族（もしくはこれに準ずる人）にも開示請求ができます。

感染症法により、最寄りの保健所長を通して都道府県知事に届け出ることになっています。

厚生労働省による診療情報の提供等に関する指針により、情報の提供が第三者の利益を害する恐れがある場合、患者本人の心身の状況を著しく損なうおそれがある場合には、診療情報提供をしないことができるとされています。

患者の診療に必要な場合には、患者の同意を得た上で他の医療従事者に情報を提供することができます。