看護師 過去問
第113回
問206 (午後 問86)

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問題

看護師試験 第113回 問206(午後 問86) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(55歳、男性、会社員)は30年の喫煙歴がある。会社の健康診断で高血圧を指摘されて生活習慣の改善を勧められたが「週末にスポーツジムで運動するようになったけれど、仕事が忙しくてこれ以上生活を変える自信はありません」と述べた。
Aさんの自己効力感を高める支援はどれか。2つ選べ。
  • Aさんの運動への取り組みを評価する。
  • Aさんの職場の上司に配置転換を依頼する。
  • Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する。
  • Aさんが生活習慣を改善する気持ちになるまで待つ。
  • Aさんが脳血管疾患(cerebrovascular disease)になる危険性が高いことを説明する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、

「Aさんの運動への取り組みを評価する」と

「Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する」です。

 

自己効力感とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、

個人が自身の能力を信じ、目標達成が可能であると感じること、をいいます。

高血圧を指摘され、生活習慣の改善を勧められているAさんの、

自己効力感を高める支援について、正しいものを選択する問題です。

選択肢1. Aさんの運動への取り組みを評価する。

正しい解答です。

Aさんの自己効力感を高めるためには、

まず、週末にスポーツジムで運動を継続できていることを、

評価し、認めることから始めます。

そうすることで、Aさんは少しずつ自信をもつようになります。

選択肢2. Aさんの職場の上司に配置転換を依頼する。

誤った解答です。

配置転換などの環境調整を勧めることは、

Aさんの自己効力感を高めるかかわりにはあたりません。

選択肢3. Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する。

正しい解答です。

Aさんと一緒に、小さくて達成可能な目標から設定し、段階的に挑戦していくことを支持します。

成功体験を積み重ねることが、自己効力感の向上に繋がります。

選択肢4. Aさんが生活習慣を改善する気持ちになるまで待つ。

誤った解答です。

無理強いはよくないですが、待つことは消極的で、

自己効力感を高めるかかわりにはなりません。

選択肢5. Aさんが脳血管疾患(cerebrovascular disease)になる危険性が高いことを説明する。

誤った解答です。

疾病罹患のリスクを前面に出すことは、恐怖心をあおることにつながります。

ただ知識を提供するだけでは、Aさんの自己効力感は高まりません。

 

まとめ

Aさんへの正しい支援は、

 「運動への取り組みを評価する」 と 「取り組めそうな目標を一緒に設定する」 です。
実現可能な成功体験を積み重ねることで、自己効力感が高まります。

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02

Aさんの自己効力感を高める支援として適切なのは、「Aさんの運動への取り組みを評価する」と「Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する」です。

自己効力感を高めるためには、現在の努力を認め、小さな成功体験を積み重ねられるように目標を設定することが効果的です。

 

選択肢1. Aさんの運動への取り組みを評価する。

週末にスポーツジムで運動するというAさんの取り組みは、生活習慣の改善に向けた前向きな行動です。

この努力を評価することで、Aさんの自己効力感を高め、さらに良い行動を継続する意欲を引き出すことができます。

選択肢2. Aさんの職場の上司に配置転換を依頼する。

Aさんの自己効力感を高めるには、本人の行動や考え方をサポートすることが重要であり、職場環境の変更を第三者に依頼することは直接的な支援ではありません。

Aさんの生活習慣改善に向けた自己効力感を高める支援とは言えないため、この選択肢は誤りです。

 

選択肢3. Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する。

自己効力感を高めるには、達成可能な具体的な目標を設定することが重要です。

Aさんと話し合いながら、無理のない範囲で取り組める目標を設定することで、成功体験を積み、自己効力感が向上します。

 

選択肢4. Aさんが生活習慣を改善する気持ちになるまで待つ。

気持ちが変わるまで待つだけでは、Aさんの健康改善が進まない可能性があります。

本人の行動変容を支援するためには、待つだけでなく、適切なタイミングで具体的な支援を提供する必要があります。

選択肢5. Aさんが脳血管疾患(cerebrovascular disease)になる危険性が高いことを説明する。

脳血管疾患のリスクを説明することは、Aさんに危機感を与えることが目的となりますが、危機感を与えるだけでは自己効力感を高める支援にはつながりにくいです。

行動変容を支援するには、リスクの説明だけでなく、本人ができる具体的な取り組みを支援する必要があります。

まとめ

Aさんの自己効力感を高める支援として適切なのは、「Aさんの運動への取り組みを評価する」と「Aさんが取り組めそうな目標を一緒に設定する」です。

これにより、成功体験を通じて自己効力感が向上し、継続的な行動改善が期待されます。

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