看護師の過去問
第113回
午後 問94

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問94 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(43歳、男性、会社員)は、1か月前に右頸部の腫瘤を自覚した。大学病院で非Hodgkin<ホジキン>リンパ腫(non-Hodgkin lymphoma)と診断され化学療法導入目的で入院した。
バイタルサイン:体温 37.1℃、呼吸数 16/分、脈拍 84/分、整。
身体所見:顔面に浮腫を認める。
検査所見:Hb 12.8g/dL、白血球 6,400/μL、総蛋白 7.6g/dL、アルブミン 4.1g/dL。
胸部造影CT:縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫を認める。
Aさんの顔面の浮腫の原因で考えられるのはどれか。
  • 発熱
  • 貧血
  • 低蛋白血症(hypoproteinemia)
  • 上大静脈の圧迫

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この過去問の解説 (1件)

01

Aさんの顔面の浮腫の原因で考えられるのは「上大静脈の圧迫」です。

胸部造影CTにより、縦隔リンパ節の腫大による上大静脈の圧迫が確認されており、これにより顔面に浮腫が生じていると考えられます。

 

選択肢1. 発熱

発熱自体は浮腫の直接的な原因にはなりません。

浮腫は体液の異常な貯留によって引き起こされるもので、発熱が顔面浮腫の原因となることは通常ありません。

 

選択肢2. 貧血

貧血によって顔面の浮腫が発生することは通常ありません。

貧血は血液中のヘモグロビン濃度の低下を意味しますが、AさんのHbは12.8g/dLと正常範囲に近い数値であり、浮腫の原因とは考えにくいです。

 

選択肢3. 低蛋白血症(hypoproteinemia)

低蛋白血症があると血液中の膠質浸透圧が低下し、浮腫を引き起こすことがあります。

しかし、Aさんの総蛋白値とアルブミン値は正常範囲内であり、低蛋白血症による浮腫の可能性は低いと考えられます。

 

選択肢4. 上大静脈の圧迫

上大静脈が縦隔リンパ節の腫大によって圧迫されると、上大静脈症候群と呼ばれる状態が生じることがあります。

これにより、血液の還流が妨げられ、顔面や上半身に浮腫が起こることが一般的です。

Aさんの場合も、胸部造影CTで上大静脈の圧迫が確認されているため、これが顔面浮腫の原因と考えられます。

 

まとめ

Aさんの顔面浮腫の原因は「上大静脈の圧迫」によるものです。

縦隔リンパ節の腫大により上大静脈が圧迫され、血流が妨げられることで顔面に浮腫が生じています。

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