看護師の過去問
第113回
午後 問97

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問97 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(71歳、女性)は夫と10年前に死別し、1人で暮らしている。息子は結婚して他県に住んでいる。Aさんは、3か月前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症して要介護1となり、介護老人保健施設に入所した。
Aさんは老人性白内障(senile cataract)があるがADLに支障はなく、認知機能やコミュニケーションに問題はない。食事は自力で摂取できる。紅茶が好きで、毎日カップ2、3杯は飲んでいる。我慢できない強い尿意があり尿が漏れてしまうため、下着に尿取りパッドを付けている。トイレには自力で移動でき、下着やズボンの上げ下ろしは自立している。排便は2日に1回である。
Aさんの尿失禁の種類で考えられるのはどれか。
  • 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)
  • 機能性尿失禁(functional incontinence of urine)
  • 切迫性尿失禁(urge incontinence of urine)
  • 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

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この過去問の解説 (1件)

01

Aさんの尿失禁の種類で考えられるのは「切迫性尿失禁(urge incontinence of urine)」です。

切迫性尿失禁は、強い尿意を我慢できずに尿が漏れる状態を指します。

 

選択肢1. 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)

溢流性尿失禁は、膀胱内に尿がたまり過ぎて溢れ出るように尿が漏れる状態です。

通常、排尿困難がある場合にみられますが、Aさんはトイレへ自力で行けており、溢流性尿失禁の特徴に合致しません。

 

選択肢2. 機能性尿失禁(functional incontinence of urine)

機能性尿失禁は、認知機能や身体機能の低下により、トイレに間に合わないことから尿が漏れる状態です。

Aさんは認知機能やADLに問題がなく、自分でトイレに行けるため、機能性尿失禁の可能性は低いです。

 

選択肢3. 切迫性尿失禁(urge incontinence of urine)

切迫性尿失禁は、強い尿意を感じた際に我慢できずに尿が漏れてしまう状態を指します。

Aさんの「我慢できない強い尿意があり尿が漏れる」という訴えは、この切迫性尿失禁の特徴に合致します。

 

選択肢4. 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、重いものを持ち上げたときなど、腹圧がかかった際に尿が漏れる状態です。

Aさんの訴えにはこのような腹圧に関連する情報がないため、腹圧性尿失禁とは考えにくいです。

 

まとめ

Aさんの尿失禁は、「強い尿意を我慢できずに尿が漏れる」という切迫性尿失禁の特徴に合致しています。

そのため、切迫性尿失禁と考えられます。

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