看護師の過去問
第113回
午後 問98

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(71歳、女性)は夫と10年前に死別し、1人で暮らしている。息子は結婚して他県に住んでいる。Aさんは、3か月前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症して要介護1となり、介護老人保健施設に入所した。
Aさんは老人性白内障(senile cataract)があるがADLに支障はなく、認知機能やコミュニケーションに問題はない。食事は自力で摂取できる。紅茶が好きで、毎日カップ2、3杯は飲んでいる。我慢できない強い尿意があり尿が漏れてしまうため、下着に尿取りパッドを付けている。トイレには自力で移動でき、下着やズボンの上げ下ろしは自立している。排便は2日に1回である。
4、5日前からAさんは倦怠感を訴え、ベッドで寝ていることが多くなった。食欲が落ちてきて、1日の水分摂取量も減少した。トイレでの排尿が間に合わないことが多くなり、頻回に尿失禁するようになった。看護師がAさんの尿取りパッドの交換を介助すると尿臭が強く、色も茶褐色であった。Aさんが「おしっこをするとお腹の下の方が痛い。体がだるい」と看護師に訴えたため、体温を測定すると37.5℃であった。看護師がAさんの状況を施設の医師に報告すると、抗菌薬を内服するように指示が出された。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
  • 日中に飲水を勧める。
  • 下腹部をマッサージする。
  • 抗菌薬は自分で管理してもらう。
  • 昼間は離床して過ごすように促す。

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この過去問の解説 (1件)

01

Aさんへの看護師の対応で適切なのは「日中に飲水を勧める」です。

水分摂取を促すことは、尿路感染症の予防と治療に役立ち、Aさんの回復を助けます。

 

選択肢1. 日中に飲水を勧める。

十分な水分摂取は、尿路感染症の回復に重要です。

水分が不足すると尿が濃縮され、菌が繁殖しやすくなります。

Aさんは飲水量が減少しているため、日中の飲水を勧めることは感染症の改善に効果的です。

 

選択肢2. 下腹部をマッサージする。

下腹部の痛みがある場合、マッサージはかえって症状を悪化させる可能性があります。

尿路感染に関連する痛みの場合、患部に刺激を与えることは適切ではありません。

 

選択肢3. 抗菌薬は自分で管理してもらう。

Aさんは体調不良に加え、尿路感染症による倦怠感があるため、薬の管理が難しい可能性があります。

抗菌薬は確実に服用することが必要なため、看護師が服薬を管理・サポートすることが望ましいです。

 

選択肢4. 昼間は離床して過ごすように促す。

Aさんは倦怠感を訴えており、無理に離床を促すと体力を消耗する恐れがあります。

十分な安静が必要な状態ですので、無理に離床を指導することは適切ではありません。

 

まとめ

Aさんの尿路感染症の改善を図るために、「日中に飲水を勧める」ことが適切です。

水分摂取を増やすことで尿の排出が促され、感染症の改善が期待されます。

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