看護師の過去問
第113回
午後 問107

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問107 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦)は、夫と2人で暮らしている。骨盤位のために妊娠38週0日に予定帝王切開術で午前11時に男児を出産した。分娩時出血量は480mLであった。出生後、手術室で男児と面会をして「無事に生まれてきてくれてありがとう」と話した。帰室後、子宮底は臍高、硬度良好、悪露は赤色で20gであった。後陣痛と創部痛があり夜間に鎮痛薬を使用した。
帝王切開術後3日、子宮底は臍下3横指、悪露は褐色であった。乳房に熱感があり、乳管は左右とも3本開通しており、移行乳の分泌を認める。看護師が訪室するとAさんは「まだ、お腹の創が痛くて、動くのはつらいです」と話す。慣れない手付きで児に授乳をしながら「上手にできなくてごめんね」と児の顔を見て語りかけている。Aさんと児の目と目が合う様子がみられる。
アセスメントで適切なのはどれか。
  • 子宮復古が遅れている。
  • 乳汁分泌が遅れている。
  • 母子相互作用がみられる。
  • マタニティブルーズである。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題を解くポイントは、A3の身体的な回復状況と心理的な状態を総合的にアセスメントができるかどうかになります。

以下の選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 子宮復古が遅れている。

不正解

術後3日目で「子宮底が臍下3横指、悪露は褐色」という記述は、子宮復古が正常な範囲で進んでいることを示しています。

選択肢2. 乳汁分泌が遅れている。

不正解

乳管が左右ともに開通しており、移行乳の分泌が認められるため、乳汁分泌は順調です。

選択肢3. 母子相互作用がみられる。

正解

Aさんは児と目を合わせている様子が記載されています。これは、母子相互作用が発展していることを表しています。

選択肢4. マタニティブルーズである。

不正解

授乳中に児に語りかけている様子が見られ、情緒不安定さや抑うつ状態を表す記述はありません。

まとめ

母子相互作用とは、母親と子どもがお互いに関わり、情緒的なつながりを形成する過程のことをいいます。

マタニティブルーズの特徴的な症状は、涙もろさ・無気力・不安感などが挙げられます。

以上の内容も一緒におさえておきましょう。

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02

アセスメントで適切なのは、「母子相互作用がみられる」です。

Aさんは児に語りかけたり目を合わせたりしており、母子間の愛着形成が進んでいる様子がうかがえます。

この行動は母子相互作用の一環と考えられます。

 

選択肢1. 子宮復古が遅れている。

帝王切開術後3日目の時点で、子宮底が臍下3横指まで下がっているのは正常な子宮復古の経過です。

子宮復古が遅れているとは言えません。

選択肢2. 乳汁分泌が遅れている。

Aさんの乳管は左右とも3本開通し、移行乳の分泌が確認されています。

移行乳は出産後数日間で見られる正常な経過であり、乳汁分泌が遅れているわけではありません。

選択肢3. 母子相互作用がみられる。

Aさんは「上手にできなくてごめんね」と語りかけながら授乳を試みており、児と目を合わせている様子が観察されています。

これは母子間の相互作用が良好に進んでいることを示しています。

選択肢4. マタニティブルーズである。

マタニティブルーズは、出産後2~3日目から数日間に一時的な感情の不安定さや涙もろさが見られる状態を指しますが、Aさんの様子には、そうした感情の不安定さや抑うつ症状は認められていません。

まとめ

Aさんは児に語りかけ、目を合わせるなど母子相互作用がみられる状況です。

この行動は母子間の愛着形成が順調に進んでいることを示しており、適切なアセスメントです。

他の選択肢は該当する状況ではありません。

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