看護師の過去問
第113回
午後 問108

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問題

看護師国家試験 第113回 午後 問108 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦)は、夫と2人で暮らしている。骨盤位のために妊娠38週0日に予定帝王切開術で午前11時に男児を出産した。分娩時出血量は480mLであった。出生後、手術室で男児と面会をして「無事に生まれてきてくれてありがとう」と話した。帰室後、子宮底は臍高、硬度良好、悪露は赤色で20gであった。後陣痛と創部痛があり夜間に鎮痛薬を使用した。
帝王切開術後5日、診察の結果、明日退院することになった。Aさんの乳房は緊満しており、乳管は左右とも5、6本開通している。母児同室を行い、児の哺乳の欲求に合わせて1日10回の授乳を行っている。「母乳で育てたいと思っています。でもおっぱいが張ってつらいです。この子も上手に吸ってくれません」と看護師に話した。
このときの看護師の説明で適切なのはどれか。
  • 「授乳の回数を減らしましょう」
  • 「授乳前に乳輪を柔らかくしましょう」
  • 「授乳と授乳の間は乳房を温めましょう」
  • 「乳房の緊満が強くなるのはこれからです」

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題を解くポイントは、乳房緊満への具体的な対応と、児がうまく吸えない状況の改善策を考慮しケアにつなげることができるかどうかになります。

以下の選択肢を確認していきましょう。

選択肢1. 「授乳の回数を減らしましょう」

不正解

授乳回数を減らすと、乳房内に母乳が溜まりやすくなり、乳房緊満が悪化する可能性があります。

選択肢2. 「授乳前に乳輪を柔らかくしましょう」

正解

乳房緊満がある場合、乳輪が硬くなりじがうまく吸えないことがあります。授乳前に乳輪周囲をマッサージすることで、乳頭が児の口に含み安くなり、授乳がスムーズになる効果があります。

選択肢3. 「授乳と授乳の間は乳房を温めましょう」

不正解

授乳と授乳の間の乳房を温めると血流が増加し、乳房緊満が悪化する可能性があります。

選択肢4. 「乳房の緊満が強くなるのはこれからです」

不正解

Aさんの場合はすでに乳管が開通しており、母乳分泌も順調なため、これ以上緊満が悪化する可能性は少ないでしょう。

まとめ

乳房緊満への具体的な対応として、授乳前の乳房マッサージや入林を柔らかくするケアが有効です。

また、児がうまく吸えない場合、乳輪を柔らかくすることで児が乳頭を含みやすくなり、吸う力も向上します。

こちらも一緒におさえておきましょう。

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02

この状況で看護師の説明として適切なのは、「授乳前に乳輪を柔らかくしましょう」です。

乳房緊満がある場合、授乳前に乳輪を柔らかくすることで児が乳頭を吸いやすくなり、授乳がスムーズになることがあります。

 

選択肢1. 「授乳の回数を減らしましょう」

授乳の回数を減らすと、乳汁の分泌が過剰になり、乳房の緊満がさらに悪化する可能性があります。

母乳育児では児の哺乳の欲求に合わせて授乳回数を維持することが基本です。

選択肢2. 「授乳前に乳輪を柔らかくしましょう」

乳房緊満がある場合、乳輪周囲の硬さを軽く手でほぐすなどして柔らかくすることで、児が乳房を深く吸着しやすくなります。

これにより、授乳の効果が向上し、乳房緊満の緩和にもつながります。

選択肢3. 「授乳と授乳の間は乳房を温めましょう」

乳房緊満が強い場合、授乳と授乳の間に乳房を温めると血流が増して緊満が悪化することがあります。

緊満が強い場合には冷やすことで症状を緩和するのが適切です。

選択肢4. 「乳房の緊満が強くなるのはこれからです」

乳房緊満は通常、産後3~5日目がピークであり、授乳が進むにつれて改善することが多いです。

この時点で「これから緊満が強くなる」という説明は誤りで、不安を助長する可能性もあります。

まとめ

Aさんの乳房緊満を軽減し、児が母乳を上手に吸えるように支援するためには、「授乳前に乳輪を柔らかくしましょう」という説明が適切です。

これにより授乳がスムーズになり、緊満も緩和することが期待されます。

他の選択肢はAさんの状態に合わないか、不適切な対応となります。

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