司法書士 過去問
令和6年度
問19 (午前の部 問19)
問題文
民法上の組合に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
※商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。
ア 組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。
イ 組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
ウ 組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
エ 脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
オ 組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。
※商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。
ア 組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。
イ 組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
ウ 組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
エ 脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
オ 組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。
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問題
司法書士試験 令和6年度 問19(午前の部 問19) (訂正依頼・報告はこちら)
民法上の組合に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
※商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。
ア 組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。
イ 組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
ウ 組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
エ 脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
オ 組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。
※商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。
ア 組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。
イ 組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
ウ 組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
エ 脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
オ 組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。
- アウ
- アオ
- イウ
- イエ
- エオ
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題は、民法上の組合に関する記述を、条文の文言だけでなく、その背後にある制度趣旨や判例の考え方を踏まえて判断し誤っている記述の組合せを選ぶ問題です。
ア
業務執行者が置かれている組合においては、業務の決定はその業務執行者が行うことになります(民法676条)。
記述では「組合員の過半数」で決定するとしていますが、これは業務執行者がいない場合における決定方法です。業務執行者がある場合には、その者が業務を単独で処理できることが原則です。
本記述は誤りです。
イ
他の組合員が契約に基づく義務を果たしていないことを理由に、一方的に契約を解除できるかどうかが問題です。
民法679条では、特別な事情がない限り、組合契約において一人の不履行によって全体を解除することはできないとされています。これは、組合が人的関係を重視した継続的契約であることから、個別の債務不履行をもって当然に解除を認めると、組合の安定性が損なわれるためです。
本記述は正しいです。
ウ
組合員の個人的な債権者が、組合の財産に直接請求をかけることはできません。
組合財産は、全組合員の共有財産であり、各組合員の持分に対する権利も原則として処分できない(民法667条2項)ためです。したがって、債権者が直接組合財産に手を出すことは許されません。
本記述は正しいです。
エ
脱退した組合員は、在籍中に生じた債務については責任を負います(民法682条)。
ただし、その責任は在籍時の責任の範囲に限られ、脱退後に発生した新たな債務にまでは及びません。
本記述は正しいです。
オ
新しく組合に加わった組合員が、加入前に生じた債務にまで責任を負うかという点について、民法には明文の規定がありません。
しかし判例および学説上、加入前の債務について責任を負うには、特約が必要とされています。
本記述では、当然に責任を負うように書かれており、誤りです。
組合契約は組織の内部関係と債務に関する責任が複雑に絡むため、それぞれの規定の位置づけを押さえておくことが重要です。
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