公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問3

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

14歳の女子A、中学生。摂食障害があり、精神科に通院中である。最近、急激にやせが進み、中学校を休みがちになった。Aの母親と担任教師から相談を受けた公認心理師であるスクールカウンセラーが、Aの学校生活や心身の健康を支援するにあたり、指示を受けるべき者として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 栄養士
  • 学校長
  • 主治医
  • 養護教諭
  • 教育委員会

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

公認心理師法 第42条2項に
指示を受けるべきものについての記載があります。
「公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。」

各選択肢については、以下の通りです。

1→条文に栄養士は含まれていません。よって、不適切です。
ただし、連携等を行う必要はあります。

2→条文に学校長は含まれていません。よって、不適切です。
ただし、連携等を行う必要はあります。

3→条文に「当該支援に係る主治の医師があるときは」とあり、Aが通院する精神科の医師が主治医と判断できます。
そして、「主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」とあることからも、主治医の指示を受ける必要があります。
よって、適切です。

4→条文に養護教諭は含まれていません。よって、不適切です。
ただし、連携等を行う必要はあります。

5→条文に教育委員会は含まれていません。よって、不適切です。
ただし、連携等を行う必要はあります。

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02

この事例問題の正答を導く際のポイントは、
女子Aが「精神科に通院中」という点です。
公認心理師として“指示を受けるべき”相手はAの主治医です。

1.適切ではありません。
2.適切ではありません。
3.これが正答です。
4.適切ではありません。
5.適切ではありません。

ただし、「3.主治医」以外も
相談する・連携するという役割においては重要です。

この問題で選ぶべき“指示を受ける者”という点に留意しましょう。

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03

この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。

公認心理師の業務と役割、連携と指示に関することです。法律に関することは、その内容理解はもちろんですが、使用する言葉(単語)をそのまま覚えておく必要があります。では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 栄養士

摂食障害、という単語から想定されそうに見えますが、Aさんは学校を休みがちであり、自宅で過ごしていることが多いと推察されます。仮に、学校給食があり、給食を食べ残す等があれば具体的に関与しているかもしれませんが、この問題の設定からは関与が不明です。Aさんを直接担当している人と連携することが基本ですので、間違いです。

選択肢2. 学校長

学校の生徒であるため、Aさんを担当する者にあたりますが、指示を受ける者ではありません。連携する必要があるだけですので、間違いです。

選択肢3. 主治医

公認心理師法第42条第2項において、「公認心理師はその業務を行うにあたって、要心理支援者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」と定められていますので、正解です。

 

選択肢4. 養護教諭

学校内の関係者ですので、Aさんを担当する者ではありますが、指示を受ける者ではありません。そのため間違いです。

選択肢5. 教育委員会

教育委員会は教育行政を司る、つまり、地域の学校教育などの事務を担当する機関です。直接Aさんを担当している何らかの事実があれば、連携するべきですが、指示を受ける者ではありません。そのため間違いです。

まとめ

主治医は対象者を治療する立場にあり、公認心理師だけでなく、他の関係者にも診断書等で指示を出すことが可能な職種です。

法律で定められた業務の範囲と役割については、その言葉のまま記憶することと、内容について丁寧に整理しておきましょう。

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