公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問18
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
ケース・フォーミュレーションについて、正しいものを1つ選べ。
- 一度定式化したものは修正しない。
- できるだけ複雑な形に定式化する。
- 全体的かつ安定的な心理的要因を検討する。
- クライエントと心理職との共同作業を重視する。
- 症状を維持するメカニズムや診断名を考慮しない。
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この過去問の解説 (3件)
01
介入計画のために事例検討し、個人に特化した定式化を図ることを目指します。
1.情報は更新し適宜修正することが望ましいです。
2.出来るだけシンプルな事例検討が望ましいです。
3.心理的な要因だけでなく、社会的な要因も検討する必要があります。
4.これが正解です。
クライエントの問題性を心理職だけが把握するのではなく、
共に理解していく共同作業が重要です。
5.症状を維持するメカニズムや診断名は大いに考慮する必要があります。
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02
ケース・フォーミュレーションとは、アセスメントによって得られた情報をもとに、改善策などについて仮説を立て、クライエントの支援に反映させることです。
事例定式化とも呼ばれています。
各選択肢については、以下の通りです。
1→クライエントの状況や環境が変われば適時、修正していく必要があります。
よって選択肢は、誤りです。
2→支援を行うに当たり、クライエントの理解や同意は重要です。
そのため、なるべく単純化し、クライエントに分かりやすい形にする必要があります。
よって選択肢は、誤りです。
3→クライエントの状況や環境が変わることもあり、ケース・フォーミュレーションで扱うケースは安定的とは言い切れません。
よって選択肢は、誤りです。
4→より良い支援には、クライエントの理解と同意が必要です。
そのため、支援は共同作業で進めていき、情報の共有も行っていく必要があります。
よって選択肢は、正しいです。
5→症状を維持するメカニズムや、診断名は仮説を立てる上でも重要な情報になります。
よって選択肢は、誤りです。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
ケースフォーミュレーションについての概要、行う必要性とその方法について、実践できる状態の知識を得ることが大切です。
それでは問題を見てみましょう。
クライエントと面談をしていくと、当然ですがクライエントの意見は変化するものです。都度修正しながら対応する必要があるため、間違いです。
漠然としたクライエントの考えを整理し、クライエントが検証しやすいような内容に整えることが必要です。検証しやすいように、クライエントの主観的な考え方を、できるだけ簡単で明快な内容にすることが求められるため、間違いです。
クライエント自身の課題、取り組むべき事柄に関して検討します。全体的というよりも、クライエント自身の個人的な心理的要因を整理し、課題を見出して対処することが必要なため間違いです。
クライエントが何を問題視しているのか、クライエント自身が明確ではないため、主観的な内容から課題を抽出する作業が必要です。この作業は共同作業となりますので、正解です。
クライエントの課題を整理する際に、症状が出現している診断名やメカニズムなど確認することは必要ですので、間違いです。
ケースフォーミュレーションとは、クライエントがどのように課題を認識しているか、対話を通じて理解し(仮説)、クライエントに提示することで気づきを得ます。どのように対処するかについて相談して決定し、かつ実践を支援する一つの手法です。アセスメントをした情報をもう一度整理しなおし、クライエントに仮設を提示することで、治療につなげるための手法です。具体的な方法についても、整理しておきましょう。
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