公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問19
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
ひきこもりの支援について、正しいものを1つ選べ。
- ハローワークでは、生活面での助言や障害福祉サービスの利用支援を行う。
- ひきこもり地域支援センターは、市町村が行う相談支援業務を援助する機関である。
- 地域若者サポートステーションは、早期に医療機関へのつながりを確保する機関である。
- 地域障害者職業センターでは、障害者手帳の所有者でなくても専門的な職業評価と職業指導が受けられる。
- ひきこもりサポーターは、長期にわたるひきこもりの当事者及び家族を支援することを主な目的としている。
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この過去問の解説 (3件)
01
各選択肢については、以下の通りです。
1→ハローワークは、就労に関する相談や雇用保険の手続きをおこなう機関です。
生活面での助言や障害福祉サービスの利用支援を行う機関は、障害者職業・生活支援センターです。
よって選択肢は、誤りです。
2→ひきこもり地域支援センターは、都道府県及び指定都市に設置されている機関です。
よって選択肢は、誤りです。
3→地域若者サポートステーションは、若者(15歳以上40歳未満)を対象に就労支援を行う機関です。
よって選択肢は、誤りです。
4→地域障害者職業センターの利用条件に、障害者手帳取得の有無は示されていません。
そのため、障害者手帳を持っていない人でも利用可能です。
ちなみに、地域障害者職業センターは、各都道府県に設置され、障害者一人ひとりのニーズに応じて、職業評価、職業指導、職業準備訓練及び職場適応援助等の各種の職業リハビリテーションを実施するとともに、事業主に対して、雇用管理上の課題を分析し、雇用管理に関する専門的な助言その他の支援を実施しています。
よって選択肢は、正しいです。
5→ひきこもりサポーターの目的は、ひきこもりを早期に発見し、継続的に支援していくことです。
よって選択肢は、誤りです。
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02
生活面での助言や障害福祉サービスの利用支援は行いません。
2.ひきこもり地域支援センターは、市町村の相談支援事業を支援するのではなく、
ひきこもり状態にある方やその家族に向けた支援をする機関です。
(参照:厚生労働省:ひきこもり支援推進事業
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html)
3.地域若者サポートステーションは、医療への繋がりの確保ではなく、
若者のキャリア支援をメインの役割とした機関です。
4.これが正解です。
地域障害者職業センターは、主には障害者に対する専門的な職業リハビリの支援機関ですが、
障害者手帳がない場合でも相談に対応しています。
5.ひきこもりサポーターの役割は、ひきこもり当事者及び家族の支援をすることですが、
訪問支援などは早期の支援に向けた取り組みの一つです。
支援対象者のひきこもり期間は問いません。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
ひきこもり支援政策について、国の政策、支援システム全般とその対応できる内容を理解しておく必要があります。
それでは問題を見てみましょう。
ハローワークの業務は①雇用保険に関する業務(失業保険など)②職業支援に関する業務(求職者への仕事紹介など)が仕事ですので、間違いです。
業務は①相談支援②居場所づくり③地域のネットワークづくり④当事者会、家族会の開催⑤住民への普及啓発等を総合的に実施します。相談支援業務を援助する機関ではありませんので、間違いです。
厚生労働省と地方自治体が協働(立場の異なるものが、目標達成のため、役割分担をして行う)し、働くことに悩みを抱えるニートなどの若者の職業的自立を目指し、包括的に支援する事業です。医療機関へのつながりを確保はしませんので、間違いです。
障害者手帳がある人、だけでなく、難病のある人、障害があると認められる人、が対象です。手帳の有無は問いませんので正解です。
ひきこもりサポーターは、地域にいるひきこもりを早期に発見し、早期に支援機関につなぐ役割を担います。養成講座を受講したのち市町村に登録されて、派遣されています。確かに長期にわたり発見されていない当事者を見つけて、支援することになっているかもしれませんが、自ら支援せず、支援機関への橋渡しを行う役割を担っているため、間違いです。
引きこもり支援推進事業のシステムをしっかり理解し、誰が、どの権限で、どのような役割を担うのかを、一連の流れで整理しておきましょう。事例を作って物語的に覚えてみてもよいかもしれません。
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