公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問22
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
自分の特定の行動を成功裏に遂行できるという感覚や信念を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
- 自己効力
- 自己調整
- 自尊感情
- コンピテンス
- ポジティブ感情
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この過去問の解説 (3件)
01
よって正解は1です。
1.正解です。「やればできる」という感覚です。
2.自己調整は、他者の指示ではなく自分で自分の言動を調整し遂行することを言います。
3.自尊感情は、文字通り、自分自身を尊い存在・価値ある存在として感じられることです。
4.コンピテンスは自己有能感のことです。
自己効力感に近しい概念ですが、何らかの能力や財力、権力がある上での有能感を意味します。
5.ポジティブ感情は前向きな感情のことです。
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02
各選択肢については、以下の通りです。
1→自己効力とは、A.Banduraによって示された『自身が環境に影響を与えることができており、自身の行動と結果をコントロールできる』という信念のことです。
よって選択肢は、正しいです。
2→自己調整とは、能動的に動機付けを行うことです。
よって選択肢は、誤りです。
3→自尊感情とは、自分自身を価値ある存在だと思うことです。
よって選択肢は、誤りです。
4→コンピテンスとは、環境への適応力のことです。
よって選択肢は、誤りです。
5→ポジティブ感情とは、主観的に気持ちの良い感情のことです。
例えば、喜びや誇りなどがポジティブ感情にあたります。
よって選択肢は、誤りです。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
ご自分自身の能力、自分自身のことをどのようにとらえているか、様々な定義があります。類似している考え方も多いので、各言葉の背景にある理論にも目を向けておきましょう。
それでは問題を見てみましょう。
成功裏、とは、物事が成功した状態を指します。自分はある行動を適切に、成功できる能力を持っているという認識ですので、正しいです。セルフ・エフィカシー(Self-efficacy)のことですね。
類似した言葉に自己肯定感というものがありますので、混同しないように注意しましょう。
教育分野で用いられる言葉です。自己調整学習を行うにあたり、学習する側が主体的に学習に参加して、自らどのように学習するか試行錯誤することを指しますので、間違いです。
自分自身の評価に関することで、セルフ・エスティーム(self-esteem)とも言います。自分は尊い、高い価値があるという感情ですので、間違いです。
そもそもの単語の意味は、能力・有能という意味を持つ名詞です。発達心理学において、環境に働きかけて自分の有能さを示そうとすることを指します。自己効力のように、自らの中だけで完結する考え方ではありませんので、間違いです。
ポジティブ心理学の1つの要素です。ネガティブ感情と対にして認識されています。
喜びなど、気分がよいと感じる感情全般を指しますので、間違いです。
自分自身の心理面をどのように分析し、定義づけをしているかを、丁寧に理解しておきましょう。
自分の中だけで完結するのか、環境など他の要素と関連付けがあるのかなど、日本語訳にひっぱられないように、提唱する理論も含めて整理しておくことが求められます。
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