公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問26

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

パニック障害に最も伴いやすい症状として、正しいものを1つ選べ。
  • 常同症
  • 解離症状
  • 疾病恐怖
  • 社交恐怖
  • 広場恐怖

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、5です。

パニック障害は、突然、動機や息苦しさなどのパニック発作が起きる障害です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→常同症とは、反復した決まった動作や言動をとる症状です。
主に発達障害などで見られ、パニック障害ではあまり見られません。
よって選択肢は、誤りです。

2→解離症状とは、強いストレスなどにより、記憶や同一性などの統合が損なわれることです。
例えば、事件に巻き込まれた被害者が、その事件の事を思い出せない、覚えていないなどがこれにあたります。
パニック障害には、あまり見られません。
よって選択肢は、誤りです。

3→疾病恐怖とは、自分は過度に病気であると心配することです。
例えば、喉に違和感があるが、これは、喉にがんができているのではないかと心配することなどがあります。
心気症とも言います。
パニック障害ではあまり見られません。
よって選択肢は、誤りです。

4→社交恐怖とは、社交関係を持つことに、強い不安があることです。
例えば、大勢の場で発表ができない、パーティーなどに参加できないなどがあります。
パニック障害では、あまり見られません。
よって選択肢は、誤りです。

5→広場恐怖とは、逃げられない空間(閉所)が怖くて避けてしまう症状です。
エレベータや電車などに乗れないなどがあります。
パニック障害に伴いやすい症状として挙げられます。
よって選択肢は、正しいです。

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02

1.常同症とは、常同行動と同義で、反復的・儀式的な行動のことです。
 パニック障害に伴うものではありません。

2.解離症状とは、記憶を失ったり自分自身であるという感覚を失ったりすることです。
 パニック障害に伴うものではありません。

3.疾病恐怖とは、自分が何か重い病気なのではないかという恐怖感に駆られることです。
 パニック障害に伴うものではありません。

4.社交恐怖とは、対人交流場面で恐怖感を抱くことです。
 パニック障害に伴うものではありません。

5.これが正解です。
 パニック障害に最も伴うものとして、広場恐怖があります。
 広場恐怖とは、自宅以外の場所、外出時の不特定多数者がいる場所、
 交通機関や映画館など閉鎖的で自らの意思でその場を離れることが難しい状況下等で、強い恐怖感を抱くことです。
 同時にパニック発作が生じることが知られています。

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03

この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。

パニック障害の症状を整理して、覚えておきましょう。

それでは問題を見てみましょう。

選択肢1. 常同症

行動の意味が第三者からは理解しづらい行動を、繰り返し行い続けてしまう症状です。統合失調症、発達障害の方々に見られます。そのため、間違いです。

選択肢2. 解離症状

自分から解離してしまう状態、自分ではない感覚になる症状です。意識や記憶だけでなく、自分の体ではないような感覚、も含まれます。パニック障害では生じませんので、間違いです。

選択肢3. 疾病恐怖

心気症の症状です。ささいな体の不調を気にして、脳腫瘍など、重大な病気に関連づけられやすい症状を訴えます。そのため間違いです。

選択肢4. 社交恐怖

言葉のとおり、社会や人前にでるときに恐怖心を感じる症状です。パニック障害の症状ではありませんので、間違いです。

選択肢5. 広場恐怖

何か事件が生じたときに、逃げられない状況にたたずまなければならない症状や場所にいるときに、恐怖や不安感を呈すのが広場恐怖です。しばしばこの状態でパニック症状が出現するため、正解です。

まとめ

パニック障害の症状は、胸の痛み、息切れ・息が吸えない(窒息感)、めまいや吐き気など多彩ですが、内科的には問題がありません。

症状が出現しないように、引き金となった(経験した)体験を避けるようになります。

多彩な症状も確認しておきましょう。

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