公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問34

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

自殺対策におけるゲートキーパーの役割について、不適切なものを1つ選べ。
  • 専門家に紹介した後も地域で見守る。
  • 悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して孤立や孤独を防ぐようにする。
  • 専門的な解釈を加えながら診断を行い、必要に応じて医療機関を受診させる。
  • 悩んでいる人のプライバシーに配慮しつつ、支援者同士はできるだけ協力する。
  • 悩んでいる人から「死にたい」という発言がなくても、自殺のリスクについて評価する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、3です。

ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことです。

各選択肢については、以下の通りです。

1→ゲートキーパーは、専門家に対象者を紹介したら支援が終了するわけではありません。

その後も、地域で見守る体制を継続することが必要です。

よって選択肢は、正しいです。

2→悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤立・孤独」を防ぎ、支援することが重要です。

よって選択肢は、正しいです。

3→ゲートキーパーの役割は、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤立・孤独」を防ぎ、支援することです。

診断を行ったりはしません。

よって選択肢は、誤りです。

4→個人情報の取り扱いには注意しつつ、支援者同士の連携や情報共有は大切です。

よって選択肢は、正しいです。

5→発言以外にも、対象者の行動などにも注意し、自殺のリスク評価を行っていく必要があります。

よって選択肢は、正しいです。

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02

1.地域での見守りは大切です。

2.寄り添い、孤立させないことは大切です。

3.これが正答です。
 診断や受診が必要な場合もありますが、
 専門的な解釈を加えて診断することはゲートキーパーの役割ではありません。

4.プライバシーを配慮しながらも支援者の協力は大切です。

5.「死にたい」という発言のみでリスク評価せず、多面的に見ることが大切です。

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03

この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。

ゲートキーパーの役割、できることとできないことを整理して覚えておきましょう。

それでは、問題を見てみましょう。

選択肢1. 専門家に紹介した後も地域で見守る。

専門家に紹介したのちも、相談にのることができるため、適切です。

選択肢2. 悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して孤立や孤独を防ぐようにする。

対象者に寄り添い、孤独感を減らす関わりをするため、適切です。

選択肢3. 専門的な解釈を加えながら診断を行い、必要に応じて医療機関を受診させる。

専門的な解釈を加えることができるのは、専門家です。医療機関を受診させるよう、調整を行うことは役割です。一部内容が誤りなので、不適切です。

選択肢4. 悩んでいる人のプライバシーに配慮しつつ、支援者同士はできるだけ協力する。

ゲートキーパー側も、悩みを抱え込まず対処しながら、傾聴し寄り添う必要があります。そのため、適切です。

選択肢5. 悩んでいる人から「死にたい」という発言がなくても、自殺のリスクについて評価する。

自殺につながるサインや状況は多彩です。直接発言がなくとも、サインがでている場合がありますし、常にリスク因子の有無を確認しておくものです。そのため適切です。

まとめ

ゲートキーパー、つまり悩んでいる人に気づき、寄り添い、声をかけ、話を聞き、必要な支援につなぐ人を指します。https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/0000168752.pdf

 

あくまでも専門家への橋渡しが役割であり、日常生活動作の行動を指示できる立場ではありません。

医療職ではない人をどのように、知識を身につけて、適切に対応できるよう、全国にその資格者が増えてつつあります。

 

厚労省が発行しているリーフレットをもう見直しておきましょう。

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