公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問36

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

問題行動を起こした児童生徒への学校における指導として、不適切なものを1つ選べ。
  • 問題行動の迅速な事実確認を行う。
  • 問題行動の原因や背景を分析して指導計画を立てる。
  • 保護者に問題行動について十分に説明し、理解を求める。
  • 児童生徒のプライバシーを守るために、担任教師が一人で行う。
  • 児童生徒自身がどうすればよいかを考え、実行し、継続できるように指導をする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.安易に叱責するのではなく、事実確認を経て適切な対応を検討すべきです。

2.問題行動にはその原因や心理的背景・交友関係の影響等があるはずです。
 それらの分析を踏まえた指導計画を立てる必要があります。

3.保護者がどのように理解するかによっては家庭での対応が不適切になる可能性があります。
 見立てが理解されるよう十分な説明を要します。

4.これが正答です。
 プライパシーも大事ですが、担任教師のみで対応することは不適切です。
 スクールカウンセラー、学校長等、「チーム学校」で取り組むことが望ましいです。

5.一方的な指導ではなく、児童生徒の自主性も大事にします。
 また、一過性のものではなく継続的に実行可能な事柄を検討する必要があります。

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02

正解は、4です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→事実確認を行うことは、問題を解決するうえでも重要な情報となります。
よって選択肢は、正しいです。

2→表面的な解決にならないよう、問題を分析し、計画を立てていくことは必要です。
よって選択肢は、正しいです。

3→家庭にも問題がある場合は、家庭との連携も必要不可欠です。
円滑な連携のためにも、保護者の理解は必要です。
よって選択肢は、正しいです。

4→「チーム学校」として問題に対して対処する必要があります。
よって選択肢は、誤りです。

5→本人も巻き込んだ支援計画が必要です。
よって選択肢は、正しいです。

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03

この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。

問題行動を起こした自動生徒への学校における指導は、文部科学省からも通達がでています。基本的には指導側も一人で抱え込まないというのが基本姿勢です。

それでは問題を見てみましょう。

選択肢1. 問題行動の迅速な事実確認を行う。

問題行動が起きた場合、学校は、その状況、経緯、対応方針等について、児童生徒、保護者等に説明を行うように努める必要がありますので、適切です。

選択肢2. 問題行動の原因や背景を分析して指導計画を立てる。

現状の把握を行ったら、その内容に即し、チームとしてそれぞれ担う役割を明確にしてかかわる必要があるため、適切です。

選択肢3. 保護者に問題行動について十分に説明し、理解を求める。

養育上の保護責任を担っている保護者にも協力を得る必要があるため、正しいです。

選択肢4. 児童生徒のプライバシーを守るために、担任教師が一人で行う。

プライバシーは守られるべきですが、学校としての対応方針を決定することが必要であり、学内だけでなく、学外のスクールカウンセラー、地域の専門家と相談の場を設け、それぞれの役割で対応することが求められますので、不適切です。

選択肢5. 児童生徒自身がどうすればよいかを考え、実行し、継続できるように指導をする。

児童生徒自身が問題行動を認識し、主体的に取り組むことができるように指導することも大切です。生徒自身が実行できるように指導計画を立案するため、適切です。

まとめ

いじめ問題だけでなく、問題行動は多岐にわたります。問題行動が起こる背景は、障害が隠れていることもあり、どのように分析し対応するかは、専門家も交えて考えていく必要があります。全体の対応方法の流れを理解しておきましょう。

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