公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問44
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
H. S. Sullivan による「関与しながらの観察」という概念について、最も適切なものを1つ選べ。
- 治療面接では、感情に流されず客観性及び中立性を維持することが重要である。
- 他者の行動を理解するには、面接に参加している自己を道具として利用する必要がある。
- 面接外のクライエントの行動に関する情報も、面接中に得られる情報と同等に重要である。
- クライエントとのコミュニケーションを正しく理解するためには、現象のみに目を向けるべきである。
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この過去問の解説 (3件)
01
各選択肢については、以下の通りです。
1→H.S.Sullivanは、「関与しながらの観察では、客観性を担保することはできない」と言っています。
よって選択肢は、誤りです。
2→H.S.Sullivanは、「精神医学の主要観察用具はその自己である」と言っています。
よって選択肢は、正しいです。
3→面接外のクライエントの行動は、関与しながらの観察に当てはまりません。
よって選択肢は、誤りです。
4→関与しながらの観察では、現象のみに目を向けるのではなく、その時のクライエントの感情などにも目を向ける必要があります。
よって選択肢は、誤りです。
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02
2.この説明は正しいです。
3.面接中に関与しながら観察して得られる情報が重要です。
4.現象のみではなく、感情的なことも目を向けることが望ましいと考えられています。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
H. S. Sullivanの概念をはじめとして、精神分析論の各理論を理解しておく必要があります。
それでは、問題を見てみましょう。
面接に関与している自分を道具として認識しないと、他者の行動を理解できない、と言われています。客観性や中立性を保ち対応することはできません。そのため感情に流されずではなく、ともに関与することが求められるため、間違いです。
この説明どおりですので、正しいです。
この表現は一般論としては正しいが、関与しながらの観察において語られていません。そのため、間違いです。
心理療法の一般論としては正しいものの、関与しながらの観察においては、語られていませんので間違いです。
関与しながらの観察に関する出題は比較的多いです。客観的に対象を対象として取り扱わず、自分を含め関与(参与)したうえで、調査を行う手法を指します。最もらしい問があっても惑わされないように、何を語られているかを丁寧に覚えておきましょう。
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