公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問75

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問75 (訂正依頼・報告はこちら)

24歳の男性A。Aは大学在学中に自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害<ASD>の診断を受けた。一般就労を希望し、何社もの就職試験を受けたが採用されなかった。そこで、発達障害者支援センターに来所し、障害者として就労できる会社を紹介され勤務したが、業務上の失敗が多いため再度来所した。
この時点でのAへの支援として、不適切なものを1つ選べ。
  • ジョブコーチをつける。
  • 障害者職業センターを紹介する。
  • 介護給付の1つである行動援護を行う。
  • 勤務している会社にAの特性を説明する。
  • 訓練等給付の1つである就労移行支援を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.ジョブコーチは、職場適応援助者とも呼ばれており、障害者の職場適応を図ることを目的としています。ですので、Aに対して適切な対応と言えます。

2.障害者職業センターは、障害のある人に対して専門的な職業リハビリテーションを提供している施設です。障害者職業カウンセラーやジョブコーチなどが配置されており、Aへの支援として適切です。

3.行動援護とは、障害によって行動することが困難な人をサポートするサービスで、対象者は“知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する方等であって常時介護を有する方で、 障害支援区分が区分3以上で、障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(児童にあってはこれに相当する支援の度合)である方”です。
現時点でAは行動援護の対象とは言えず、よって3は不適切な対応となります。

4.Aの特性をジョブコーチなどから説明するのは、適切な支援です。

5.就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスの1つで、職業訓練や、就職後の職場定着のための支援などを行っています。Aへの支援としても適切です。

以上により、正解は3となります。

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02

正解は3です。

1.→ジョブコーチは、職場適応援助者とも呼ばれます。業務上のミスについて一緒に洗い出し、どのようにすれば適切に仕事を行うことができるか一緒に考えてくれる立場でもあるので適切な支援といえます。

2.→障害者職業センターには、障害者職業カウンセラーやジョブコーチがいて、なぜ業務上のミスが生じるのか、どのように対処すればミスが減るのかについて一緒に考えてくれる立場の人たちがいますので、適切な支援といえます。

3.→行動援護とは、障害によって行動することが困難な人をサポートする障害福祉サービスです。Aは業務上の失敗は多いですが、働けないわけではなく、通勤も自力で行うことができていますので、これは不適切な支援です。

4.→勤務している会社にAの特性を説明することは、発達障害者支援センターの職場定着支援にあたり、適切な支援です。

5.→訓練等給付の1つである就労移行支援は、職場定着のための支援も行っていますし、職場定着支援事業を行っている就労移行支援もありますので、適切な支援といえます。

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03

以下に解説します。

選択肢3. 介護給付の1つである行動援護を行う。

不適切です。

行動援護は、身体的な支援や介護を目的としたサービスであり、発達障害に関連した職場での困難や業務上の支援には直接対応していません。Aの就労支援や業務上の失敗を解決するためには、ジョブコーチ、障害者職業センター、就労移行支援などがより適切です。

 

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