公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問94
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問94 (訂正依頼・報告はこちら)
依存と依存症について、正しいものを1つ選べ。
- 抗うつ薬は精神依存を引き起こす。
- 覚せい剤で身体依存が起こることは少ない。
- 抗不安薬は半減期が長いほど依存を生じやすい。
- 薬物摂取に伴う異常体験をフラッシュバックという。
- 病的賭博(ギャンブル障害)は気持ちが高ぶるときに賭博をすることが多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
2:覚せい剤は、身体依存ではなく、薬物への強い欲求を抑えきれなくなるという精神依存を引き起こします。
3:抗不安薬は、半減期(薬の作用時間のこと)が短いほど、依存を引き起こしやすくなります。
4:フラッシュバックとは、心的外傷体験が自分の意思とは関係なく想起されることを言います。PTSDに特徴的な症状で、このことから分かるように、薬物摂取に伴う異常体験ではありません。
5:DSM−5によれば、ギャンブル障害は無気力や罪悪感、不安な気分の時に生じることが多いとされます。
以上により、正解は2です。
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02
正解は2です。
1.→抗うつ剤で精神依存を引き起こすことはありません。抗うつ剤を急に減らしたり断薬したりすると、離脱症状を呈することはあります。よって、1は誤りです。
2.→覚せい剤で身体依存が起こることは少ないです。強い精神依存を形成することはあります。よって、2は正しいです。
3.→抗不安薬は半減期が短いほど依存を生じやすいです。よって、3は誤りです。
4.→フラッシュバックとは、薬物摂取による異常体験のことではなく、薬物をやめた後に生じる異常体験のことを言います。よって、4は誤りです。
5.→ギャンブル障害とは、「ギャンブルの行為や過程に心を奪われ、やめたくても、やめられない状態になること」を指します。自分の意思ではギャンブルをやめることができなくなるのがこの障害です。DSM-5によると、苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)のときに、賭博をすることが多いとあります。よって、5は誤りです。
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03
以下に解説します。
抗うつ薬は依存のリスクが低いとされており、長期間使用しても依存症を引き起こすことはあまりありません。
正しいです。
覚せい剤(例えばメタンフェタミン)には、身体的な依存が生じることがあります。
抗不安薬、特にベンゾジアゼピン系の薬物は、長期的に使用されると依存を引き起こす可能性があります。薬物の半減期が長いほど、体内での滞留時間が長くなり、耐性や依存が形成されやすくなる傾向があります。
フラッシュバックは、過去の薬物使用に関連する体験が再び現れる現象ですが、通常はトラウマ体験や幻覚の再体験に関連して使われます。
病的賭博やギャンブル障害は、気持ちが高ぶる時だけでなく、ストレスや不安、抑うつ状態から逃れるために行うこともあります。
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