公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問95
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
ストレスコーピングについて、正しいものを1つ選べ。
- 状況が変わっても、以前成功したコーピングを実行した方がよい。
- ストレッサーに対して多くの種類のコーピングを用いない方がよい。
- コーピングを続けているうちに疲労が蓄積することを、コーピングのコストという。
- コーピングの結果は、二次的評価というプロセスによって、それ以降の状況の評価に影響を与える。
- 一時的に生じたネガティブな感情を改善するコーピングは、慢性的なストレス反応の改善には効果がない。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
ストレッサーとは、生体が外部から物理的、心理的、社会的に受ける様々な環境刺激のことです。
コーピングとは、ストレス反応を低減するための行動のことです。
各選択肢については、以下の通りです。
1→状況が変われば、変わった状況を評価し、それに適した対応方法を検討、実行する必要があります。
よって選択肢は、誤りです。
2→様々なストレッサーが存在するため、多様なコーピングを用いる必要があります。
よって選択肢は、誤りです。
3→コーピングのコストとは、コーピングを行い続けていることによって、疲労が蓄積することです。
よって選択肢は、正しいです。
4→二次的評価とは、ストレッサーに対して対処可能かどうかを判断することです。
二次的評価の後、コーピングが行われます。
よって選択肢は、誤りです。
5→一時的に生じたネガティブな感情を改善するコーピングのことを、情動焦点型コーピングと言います。
慢性的なストレス反応の改善にも効果的です。
よって選択肢は、誤りです。
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02
また、二次的評価はコーピングの前段階なので、4は順序が逆です。
5について、感情を改善するコーピングを情動焦点型コーピングと呼びますが、これはストレス反応の慢性化を防ぐためのコーピングですから、誤りです。
よって、正解は3となります。
コーピングのコストはコーエンによる概念です。
なお、ストレスについては、ラザルスの認知的評価モデルを押さえておきましょう。これは、ストレッサー(ストレスの原因となる刺激)が個人にとって脅威であり、かつ対処できない場合、ストレスが生じるというものです。つまり、ストレッサーにうまく対処できれば、ストレスが生じないということです。ここからストレスコーピングの研究が盛んになりました。
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03
以下に解説します。
正しいです。
コーピングのコストとは、ストレスへの対処を行う過程で、疲労やエネルギーの消耗、感情的な負担などが蓄積されることを指します。長期間にわたってコーピングを続けることがストレスや疲労を増す可能性があり、その結果としてコーピングが難しくなることがあります。
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