公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問96

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

災害発生後の「被災者のこころのケア」について、正しいものを1つ選べ。
  • ボランティアが被災者を集め、被災体験を語ってもらう。
  • 避難所などにおける対象者のスクリーニングは、精神科医が実施する。
  • 支援者のストレス反応に対しては、役割分担と業務ローテーションの明確化や業務の価値づけが有効である。
  • 避難所などにおけるコミュニティ形成について経験のあるNPOへの研修を迅速に行い、協力体制を整備する。
  • 悲嘆が強くひきこもりなどの問題を抱えている被災者を「見守り必要」レベルとして、地域コミュニティのつながりで孤立感を解消する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→被災体験を語ってもらうことを、デブリーフィングといいます。
近年の研究では、デブリーフィングについては推奨されていません。
よって選択肢は、誤りです。

2→「被災者のこころのケア都道府県対応ガイドライン」では、
『避難所等におけるこころのケア対象者のスクリーニングは、市町村のこころのケア担当や市町村の保健センターの保健師が中心となり実施されます』と記載されています。
よって選択肢は、誤りです。

3→支援に入る支援者自身にもストレスがかかります。
ストレス軽減のためにも、役割分担や業務の明確化、業務の価値づけ等が重要です。
よって選択肢は、正しいです。

4→研修や協力体制の整備については、災害前に行っておく必要があります。
よって選択肢は、誤りです。

5→悲嘆が強くひきこもりなどの問題を抱えている被災者は、疾患レベルに相当します。
精神科医が含まれるこころのケアチームや、被災地の精神科医療機関によるケアが必要なレベルです。
よって選択肢は、誤りです。

参考になった数95

02

1:被災者にむやみに被災体験を語ってもらうことは、「傷口に塩」になりかねません。あくまで自主的に語ってもらうようにすべきです。

2:被災者のスクリーニングは、精神科医のほかに、保健師や精神保健福祉士などが行います。

3:正しい記述です。

4:協力体制の整備は重要な課題ですが、これは災害発生“前”に行うべきです。

5:「見守り必要」レベルの被災者は、地域コミュニティではなく、心理師や保健師らによる援助が必要です。

以上により、3が正解となります。

参考になった数38

03

以下に解説します。

選択肢3. 支援者のストレス反応に対しては、役割分担と業務ローテーションの明確化や業務の価値づけが有効である。

正しいです。

支援者のストレス反応に対して、役割分担や業務ローテーションを明確にし、業務の価値を理解することは、支援者の負担を軽減し、ストレスを管理するために有効です。これにより、支援者が自身の役割を理解し、効率的に業務を遂行できるようになります。

 

参考になった数0