公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問105
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問105 (訂正依頼・報告はこちら)
虐待など、父母による親権の行使が困難又は不適当な場合、子や親族などの請求により親の親権を一時的に停止することができるのは誰か。正しいものを1つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)
01
親権の停止については、
民法834条の2に以下のような記載があります。
『父または母による親権の行使が困難又は不適当であることによりこの利益を害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人または検察官の請求により、その父又は母について、親権停止の審判をすることができる。』
各選択肢については、以下の通りです。
1→「知事」は、条文のどこにも入っていません。よって誤りです。
2→「検察官」は、請求できる者の中に記載がありますが、審判には記載がありません。よって誤りです。
3→「市町村長」は、条文のどこにも入っていません。よって誤りです。
4→「児童相談所長」は、条文のどこにも入っていません。よって誤りです。
5→「家庭裁判所(裁判官)」は、審判することができる者です。よって、正解です。
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02
正答は5です。
親権とは、民法に規定されている未成年者の子どもを育てるために、子どもに教育をしたり、財産を管理したりする権利と義務の総称です。
親権は「子どもの利益のために行使すること」とされており、虐待など親権者による子どもの養育が不可能・不適切である場合には、関係者(子ども本人、子どもの親族、児童相談所など)の請求により、親権を停止あるいは喪失させることで行使できないようにする制度が定められています。
手続きとしては、関係者が家庭裁判所に親権停止(喪失)を申し立て、家庭裁判所(裁判官)が審判するため、正答は(5)となります。
なお、平成23年の法改正により、「親権喪失」に加えて、期限付き(最大2年)で親権を制限する「親権停止」の制度が創設されています。親権を制限し、子どもを親から一時的に引き離すことで子どもの心身の安全を守ること、その間に家庭環境を改善することで親子の再統合を図ることがねらいとされています。
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03
正解は5です。
親権の停止については、民法834条の2にあるように、「検察官は請求できる者」ではありますが、審判ができるのは、「裁判官」のみです。
よって、正解は5です。
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