公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問107
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問107 (訂正依頼・報告はこちら)
心理職の行動として、不適切なものを1つ選べ。
- クライエントからの贈り物を断る。
- 部下の家族をカウンセリングする。
- クライエントに対して人間的な魅力を感じる。
- クライエントからデートの誘いを受けた際に断る。
- 自身の生徒のカウンセリングを断り、他の専門家を紹介する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
メンタルヘルス領域の職業倫理の中に、『相手を利己的に利用しない』があります。
具体的には、「多重関係を避ける」「クライエントと物を売買しない」「身体接触を避ける」などがあります。クライエントと心理師の関係が、個人的な関係になってしまったり、利害の対立するような関係になったりしてはなりません。
多重関係とは、心理師‐クライエント関係であると同時に、例えば、①友人・知人関係、②社交的関係、③職場での関係、④恋愛関係のような関係性がある場合です。
各選択肢については以下の通りです。
1.物品のやりとりは多重関係にあたるので、断ることは適切です。
2.部下の家族は多重関係にあたるので、不適切です。よって正解です。
3.心理職も人間なので、クライエントに対して様々な心情を抱く可能性はあります。
そこで、それ以上の個人的な感情が強くならないようコントロールすることが求められます。
4.デートをするのは上記④恋愛関係のような関係に相当し、多重関係にあたるので、断ることは適切です。
5.自身の生徒は多重関係にあたるので、他の専門家を紹介するのは適切です。
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02
正答は2です。
カウンセラーとクライエント以外の人間関係あるいは利害関係が構築されていると、その関係性がカウンセリングに影響を及ぼすことなどがあり、多重関係(カウンセラーとクライエント以外の人間関係を持つこと)を避けることが心理職には求められています。
1 記述は適切です。クライエントとの関係を個人的な関係に発展させないため、原則として料金以外の金品の授受は控えることが望ましいとされています。
2 部下の家族も多重関係にあたり、部下との関係に影響を及ぼすことが懸念されるため、控えることが望ましいとされています。したがって、不適切な選択肢となります。
3 カウンセリング・治療に影響を及ぼさないようコントロールする必要はあると考えられますが、魅力を感じるといったカウンセラー自身が抱く感情を完全に制御することが難しく、不適切であるとまでは言えません。
4 記述は適切です。多重関係を避けるためには断ることが適切であると言えます。
5 生徒であり、クライエントであるという多重関係を作ることは望ましくないため、他の専門家を紹介することが適切であると言えます。
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03
各選択肢については、以下の通りです。
1→多重関係にあたるため、断ることは適切です。
2→多重関係でのカウンセリングとなってしまうため、不適切です。よって正解です。
3→心理職も人間であるため、クライアントに対して様々な心情を抱く可能性はあります。
4→多重関係にあたるため、断ることは適切です。
5→自身と生徒という多重関係があるため、他の専門家を紹介することは適切です。
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