公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問109
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問109 (訂正依頼・報告はこちら)
MMPI[ミネソタ多面的人格目録<Minnesota Multiphasic Personality Inventory>]について、誤っているものを1つ選べ。
- MAS は、MMPI の項目から作成された。
- 妥当性尺度とは、? 尺度、L尺度、F尺度及び K尺度の4つを指す。
- 質問項目は550項目あり、実施時間は1時間以上を見込む必要がある。
- 質問項目は、患者群と非患者群との間の統計的有意差を基に作られている。
- 心気症、抑うつ、緊張などの各傾向を測定する20個の臨床尺度から構成される。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は5です。
各選択肢については、以下の通りです。
1.MAS(顕在性不安尺度)は、Taylor, J.Aが不安を定量的に測定するために、MMPIから質問を抽出して作成した質問紙です。日本語版は、不安尺度50項目に、妥当性尺度15項目が追加された65項目から構成されています。よって、選択肢の内容は正しいです。
2.?尺度は、妥当性の疑わしさの尺度、L尺度は虚構(lie)かどうかの尺度、F尺度は出現率(frequency)が10%以下と低い回答の有無を調べる尺度、K尺度は検査への警戒や自己の防衛を示す尺度です。よって、選択肢の内容は正しいです。
3.検査にかかる時間は、正式版(550項目)では1時間ほど、略式版(263項目)でも40分ほどかかります。よって、選択肢の内容は正しいです。
4.選択肢の通り、統計的有意差に基づいて項目は作成されており、臨床的妥当性は高いです。よって、選択肢の内容は正しいです。
5.臨床尺度は、以下の10個です。よって、選択肢の内容は誤りです。
第1尺度 <Hs:心気症>
第2尺度 <D:抑うつ>
第3尺度 <Hy:ヒステリー>
第4尺度 <Pd:精神病質的偏奇性>
第5尺度 <Mf:男子性・女子性>
第6尺度 <Pa:パラノイア>
第7尺度 <Pt:神経衰弱>
第8尺度 <Sc:統合失調症>
第9尺度 <Ma:軽躁病>
第0尺度 <Si:社会的内向性>
参考になった数69
この解説の修正を提案する
02
各選択肢については、以下の通りです。
1→MASは、MMPIから選出した不安尺度50項目と妥当性尺度15項目からなるテストです。
2→選択肢の通り、MMPIの妥当性尺度は、?、L、F、Kの4種類です。
3→選択肢の通り、MMPIは、550問の質問があり、1時間以上かかるテストです。
4→選択肢の通り、統計的有意差に基づいて項目の選定を行います。
5→臨床尺度の個数は10です。よって誤りです。
参考になった数65
この解説の修正を提案する
03
正答は5です。
MMPI(ミネソタ多面的人格目録)は、ハサウェイとマッキンリーによって開発された質問紙法の性格検査です。
「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3つの選択肢から回答する質問項目が550項目あります。
4個の妥当性尺度(?尺度・L尺度・F尺度・K尺度)と、10個の臨床尺度(①心気症(Hs) ②抑うつ(D) ③ヒステリー(Hy) ④精神病質的偏奇性(Pd) ⑤男子性・女子性(Mf) ⑥パラノイア(Pa) ⑦神経衰弱(Pt) ⑧統合失調症(Sc) ⑨軽躁病(Ma) ⑩社会的内向性(Si) )で構成されています。
1MAS(顕在性不安尺度)は、MMPIから不安に関する項目(50項目)を利用して作成したものであり、記述のとおりです。
2 記述のとおりです。正確に測れているか把握するために、妥当性尺度が用いられています。
なお、?尺度は、「どちらともいえない」と答えた項目の数を表しており、これが多い場合は妥当性が疑わしくなります。
L尺度とは、自分を社会的に望ましい方向に見せようとしていないかを調べるものです。
F尺度は、でたらめに回答するなど回答態度、あるいは心理的に混乱しているなど精神病理の程度を調べるものです。
K尺度は、検査に対する警戒・防衛的態度の程度を調べるものです。
3 記述のとおりです。550問あり、所要時間は60分程度とされています。
4 記述のとおりです。臨床尺度は群間で有意差が認められた項目で構成されています。
5 臨床尺度は上記の10個で構成されており、記述は誤りとなります。
参考になった数51
この解説の修正を提案する
前の問題(問108)へ
第1回(2018年)問題一覧
次の問題(問110)へ