公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問111

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→PM理論のMとは、集団維持機能のことを指します。
つまり、人間関係の調整などがこれにあたります。
よって選択肢の内容は正しいです。

2→リーダーシップは、個人と集団成員の関係性の中で発揮されるものです。
よって選択肢の内容は正しいです。

3→「オーセンティックリーダーシップ」は、「真のリーダーシップ」と訳せます。自分の信念を実現するために努力を惜しまないリーダーシップです。
よって選択肢の内容は正しいです。

4→サーバントとは、「召使」と訳せます。メンバーの成長や満足を重視するリーダーシップです。
よって選択肢の内容は正しいです。

5→変革型リーダーシップは、既存の組織にとらわれず、組織を立て直すリーダーシップのことを言います。
単に、生産性向上や目標達成のみが目的ではありません。
よって選択肢の内容は誤りです。

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02

リーダーシップとは、集団において集団の構成員に目標達成を促すように影響力を及ぼすことです。

各選択肢については以下の通りです。

1.PM理論のP(Performance)機能は、集団としての目標達成を促進するように働きかける目標達成機能を意味し、M(maintenance)機能は、集団が全体としてまとまるように働きかける集団維持機能を意味します。よって、選択肢の内容は正しいです。

2.リーダーシップは、個人と集団成員の関係性の中で発揮されるものです。統率力があり信頼のおけるリーダーには集団(ここではフォロワー)がついていきます。よって選択肢の内容は正しいです。

3.オーセンティック(authentic)とは、「正真の、本物の」という意味です。誰かのまねでなく、自分らしく自分自身の価値観や信念に正直になり、リーダーシップを発揮することです。よって選択肢の内容は正しいです。

4.サーバント型のリーダーシップは、目標達成に向けてメンバーが力を発揮しやすいように集団を後押ししていく型のリーダーシップなので、選択肢の内容は正しいです。

⇔トップダウン型のリーダーシップ:上から指示、命令を出して集団の先頭に立って集団を引っ張っていく型のリーダーシップのことです。

5.変革型リーダーは、将来像、ビジョンによって、心を動かし、フォロワーと共に前進しようとするリーダーです。全人的に関わり、相互に刺激しながら組織を動かします。単に組織の生産性だけを重視するわけではないので、選択肢の内容は誤りです。

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03

正答は5です。

1 PM理論とは、三隅二不二によって提唱された、集団におけるリーダーシップの類型化を試みた理論です。PM理論では、リーダーシップの行動をP機能(目標達成機能、Performance function)とM機能(集団維持機能、Maintenance function)を分け、P機能とM機能それぞれの強さによってリーダーシップの方向性を4つに分類しています。

P機能は、集団の目標達成・課題解決・生産性向上などを図ろうとする機能です。一方、M機能は、人間関係を良好に保つなどして集団のまとまりやチームワークを維持・強化しようとする機能です。したがって、M機能の説明としては記述のとおりであり、正しいです。

2 リーダーシップとは、集団においての統率力や指導力を表し、フォロワーのパフォーマンスを発揮させることによって目標達成を目指す能力です。そのため、フォロワーとの関係の中で形成されるものという記述は正しいです。

3 オーセンティックとは「本物の」「正真正銘の」などの意味を持ち、オーセンティックリーダーシップとは、自分の価値観や信念、あるいは自分の弱みなどに正直になり、自分らしいリーダーシップを発揮することを言います。したがって記述は正しいです。

4 記述のとおりです。サーバントとは「使用人」「召使い」などの意味を持ち、サーバントリーダーシップとは、リーダーがまずメンバーに奉仕をしたうえで、メンバーを指導していくような支援型のリーダーシップです。

5 変革型リーダーシップとは、組織の改革が迫られた際などに求められるリーダーシップのことを指すため、記述は誤りとなります。

ちなみに、設問の記述は、PM理論のP機能の説明となっています。

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