公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問113
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
心理学研究で行われている統計的仮説検定において利用される有意水準の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
- 帰無仮説が真であるとき帰無仮説を棄却する確率である。
- 帰無仮説が真であるとき帰無仮説を採択する確率である。
- 対立仮説が真であるとき帰無仮説を棄却する確率である。
- 対立仮説が真であるとき帰無仮説を採択する確率である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1です。
統計的仮説検定とは、標本から得られたデータに基づいて、母数に関する仮説を検証する方法のことです。
その中で、帰無仮説とは、「~がない」というように、否定(棄却)するために設定される仮説です。
また、対立仮説とは「~がある」というように、帰無仮説が否定されたときに採択される仮説です。
そして、有意水準とは、帰無仮説が真であるにもかかわらず、帰無仮説を棄却してしまうという誤りを犯す確率のことです。
各選択肢については、下記の通りです。
1→帰無仮説(~がない)が正しく、これを棄却しています。
よって選択肢の内容は正しいです。
2→帰無仮説(~がない)が正しいにもかかわらず、これを採択しています。
よって選択肢の内容は誤りです。
3→統計的仮説検定では、まずは、帰無仮説(~がない)の採否を判断し、その後に対立仮説(~がある)の採否を判断します。
選択肢は順序が逆です。
よって選択肢の内容は誤りです。
4→対立仮説(~がある)が正しければ、帰無仮説(~がない)は棄却されます。
よって選択肢の内容は誤りです。
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02
正答は1です。
帰無仮説とは、検定を行うために立てる仮説のことを言います。検定においては、まず帰無仮説を立て、検証して矛盾が生じた場合、帰無仮説を棄却することで、対立仮説(帰無仮説に対する仮説)を証明する流れとなります。
「無に帰する」という言葉のように、帰無仮説とは棄却することを目的に設定されるため、主張したい仮説ではない方を当てはめます。
統計的仮説検定において利用される有意水準とは、検定を行う際に帰無仮説を棄却すべきか否かを判断する基準(確率)のことを表します。例えば、有意水準5%とは、帰無仮説が正しいにもかかわらず、棄却してしまう確率(エラー)が5%あるといった意味になります。
(1)記述のとおりです。有意水準とは、帰無仮説が真であるのに、帰無仮説を棄却してしまう確率のことを言います。
(2)有意水準は(1)のように真の帰無仮説を棄却する確率であるため、誤りです。
なお、帰無仮説が真である場合は、真である仮説を棄却して対立仮説を採択する流れとなります。
(3)・(4)対立仮説は、帰無仮説の棄却によって証明する流れであるため、記述のような手順は誤りとなります。
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03
正解は1です。
統計的仮説検定を用いた推測統計では2種類の誤りがあります。
第1種の誤り:帰無仮説が真である(正しい)のに、帰無仮説を棄却する誤り。
第2種の誤り:帰無仮説が偽であるのに、帰無仮説を採択してしまう誤り。
有意水準とは、帰無仮説が真であるにもかかわらず、帰無仮説を棄却してしまうという誤りを犯す確率のことです。
選択肢1は、上記の通り、第1種の誤りが生じたケースであり、有意水準で示される確率の事です。
よって正解は1です。
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