公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問129

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問129 (訂正依頼・報告はこちら)

心身症について、正しいものを2つ選べ。
  • 社会的に不適応を来すことが多い。
  • リラクセーション法の有効性が高い。
  • 発症や経過に心理社会的要因が関与する身体疾患のことである。
  • 発症の契機が明らかになると、改善の方法も明らかになることが多い。
  • 病気の症状と心理社会的要因との間には象徴的な関連が認められることが多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2、3です。

心身症とは、心理的な問題が密接に関与し、身体疾患として現れる症状のことを言います。

各選択肢については、以下の通りです。

1→心身症の多くは過剰適応している場合が多いです。
よって選択肢の内容は、誤りです。

2→ストレスが原因の場合が多いため、リラクセーションは有効とされています。
よって選択肢の内容は、正しいです。

3→心身症は「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的要因が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう」と定義されています。
よって選択肢の内容は、正しいです。

4→本人の性格やストレスなどにより、その対処方法も様々です。
よって選択肢の内容は、誤りです。

5→心身症の症状には個人差が見られます。
よって選択肢の内容は、誤りです。

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02

正答は2と3です。

心身症とは、身体疾患のうち、発症や経過にストレスによる影響が大きいと認められるものを指します。

(うつ病などの精神疾患に伴う身体症状は心身症に該当しません。)

1 心身症が生じやすい傾向として、「過剰適応」が挙げられます。過剰適応とは、自分を抑えて、周囲に合わせ過ぎてしまうような傾向であり、社会的には望ましい振る舞いが多く見られます。したがって、不適応を来たすことが多いとは言えず、記述は誤りとなります。

2 記述のとおりです。ストレスが蓄積して心身が緊張している状態を意識的に和らげるため、リラクセーション法は有効とされています。

3 上述のとおり、発症や経過に心理社会的要因(心理社会的ストレッサー)が関与する身体疾患であり、記述は正しいです。

4 改善法や対処法は様々あり、それぞれに合った方法を取ることが良いとされています。したがって、記述は誤りとなります。

5 個人によってストレスの捉え方やストレス耐性は異なっているなど個人差が生じるため、「象徴的な関連が認められる」との記述は誤りとなります。

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03

正解は2、3です。

日本心身医学会では、心身症を「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう」と定義しています。さらに、「神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する」とされています。

各選択肢については、以下の通りです。

1.心身症では、不適応ではなく、むしろ過剰適応を起こします。
過剰適応とは、ストレスが過剰にかかっても身体に不具合が出るまで我慢して頑張って適応しようとしている傾向のことです。過剰適応を起こした結果、生じる身体の不具合が心身症です。よって選択肢の内容は、誤りです。

2.ストレスを軽減するために、リラクセーションを実施すると効果が期待できます。よって選択肢の内容は、正しいです。

3.上記の通り、心身症は、発症や経過に心理社会的要因が関与する身体疾患のことを指します。よって選択肢の内容は、正しいです。

4.5.心身症は、患者本人の性格や特性などの背景が大きく影響するため、それぞれが違う対処の方法になります。よって選択肢の内容は、いずれも誤りです。

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