公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問133
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問133 (訂正依頼・報告はこちら)
2型糖尿病について、正しいものを2つ選べ。
- ストレスは身体に直接作用して血糖値を上げる。
- うつ病を合併すると、血糖値は下がることが多い。
- 肥満や運動不足によってインスリンの効果が低くなる。
- 飲酒は発症のリスクを上げるが、喫煙は発症のリスクに影響しない。
- 薬物療法が中心になるため、服薬管理が心理的支援の主な対象になる。
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この過去問の解説 (3件)
01
各選択肢については、以下の通りです。
1→ストレスにより、副腎からコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールは血糖値を上げる効果があります。
よって選択肢の内容は、正しいです。
2→うつ病ではストレスを過剰に感じています。よって、コルチゾールの分泌も多く、血糖値は上がる傾向があります。
よって選択肢の内容は、誤りです。
3→2型糖尿病は、肥満や運動不足等により、インスリンの効果が低くなる病気です。
よって選択肢の内容は、正しいです。
4→飲酒や喫煙はいずれも2型糖尿病の発症を高めます。
よって選択肢の内容は、誤りです。
5→2型糖尿病の治療は、薬物療法もありますが、主には、食事療法や運動療法となります。
よって選択肢の内容は、誤りです。
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02
正解は1、3です。
各選択肢については、以下の通りです。
1.からだや心にストレスがかかると、血糖値を上昇させるホルモンが分泌され、インスリン抵抗性も強くなりますので、血糖値が上昇します。よって選択肢の内容は、正しいです。
2.1.でも述べたように、ストレスを感じると血糖値が上昇します。うつ病では強くストレスがかかっている状態なので、血糖値が上昇しやすい傾向にあります。
2型糖尿病患者がうつ病を併発するリスクは、糖尿病でない方と比べて15%程度高いです。
よって選択肢の内容は、誤りです。
3.2型糖尿病は、ストレス、肥満、運動不足、暴飲暴食などライフスタイルのみだれによってインスリンの効果が低くなる病気です。よって選択肢の内容は、正しいです。
4.2型糖尿病の原因として、飲酒、喫煙、食事バランスの乱れ、運動不足など生活習慣の乱れが挙げられます。よって選択肢の内容は、誤りです。
5.2型糖尿病の治療は、薬物療法もありますが、主として食事制限(量又は種類の制限)や運動療法が方法として挙げられます。食事制限では特に生活の楽しみが制限されるため、心理的支援が必要となります。よって選択肢の内容は、誤りです。
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03
正答は1と3です
糖尿病とは、血糖値を下げる働きがあるインスリンの分泌が少なくなったり、効きにくくなったりすることで、血液中の血糖値が異常に高い状態が続く病気であり、血管や血液の状態が悪化し合併症が生じるとされています。
このうち、2型糖尿病は、遺伝的な要因に加えて、食生活や運動不足などの生活習慣が原因と考えられており、遺伝的な要因に加えてウイルス感染などが要因とされる1型糖尿病と区別されます。
1 ストレスがかかると、コルチゾールやアドレナリンなどのホルモンが分泌され、これらのホルモンが血糖値を高くする作用があると言われています。そのため、記述は正しいです。
2 血糖値のコントロールのために食事制限や生活習慣の変容が求められ、治療を続けることが心理的なストレスとなり、うつ病を合併することが少なくありません。ストレスがかかると血糖値は上がりやすくなるため、記述は誤りとなります。
3 記述のとおりです。インスリンの効果が少なくなると、血糖値が上昇し糖尿病に至る要因となります。中でも、2型糖尿病は食生活や肥満が要因で生じることが多いとされています。
4 喫煙によって血糖値が高まると言われており、糖尿病にかかりやすくなる要因のひとつとして考えられています。したがって、記述は誤りとなります。
5 2型糖尿病は食生活や生活習慣が要因と考えられているため、必要に応じて薬物療法を行いますが、治療の中心は食事療法や運動療法となります。そのため、選択肢は誤りとなります。
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