公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午後 問134

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問題

公認心理師試験 第1回(2018年) 午後 問134 (訂正依頼・報告はこちら)

かかりつけの内科医に通院して薬物療法を受けているうつ病の患者を精神科医へ紹介すべき症状として、適切なものを2つ選べ。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2、4です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→不眠は、うつ病によくみられる症状ですが、早期であれば、内科の対応で改善することも多いです。
よって選択肢は、誤りです。

2→自殺念慮はうつ病の重篤性・緊急性が高い症状と考えられるため、精神科医へ紹介する症状として当てはまります。
よって選択肢は、正しいです。

3→体重減少は、うつ病によくみられる症状ですが、早期であれば、内科の対応で改善することも多いです。
よって選択肢は、誤りです。

4→抑うつ症状が改善しない場合は、うつ病が重篤である可能性も高いです。
そのため、精神科医による専門的な治療が必要です。
よって選択肢は、正しいです。

5→心理的原因による抑うつ症状は、公認心理師等が行う心理療法等で改善する可能性が高いです。
よって選択肢は、誤りです。

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02

正答は2と4です。

プライマリ・ケア(身近にあってすぐに相談できる医療)として、不眠や抑うつ症状などによる心身の不調などに対して、かかりつけの内科で薬物療法を受けることがあります。そのほか、精神科の受診に対して敷居の高さを感じる場合には、まずは内科に通院して、治療の方向性を検討することもあります。

しかし、自殺念慮(自殺したい気持ち)や自殺企図(実際に行動に移そうとすること)が認められる場合や、幻覚や妄想、著しい興奮状態、躁状態が生じている場合には、精神科を受診して専門的な治療を受けることが必要となります。

また、抑うつ症状(気分の落ち込み)が軽度であれば内科による治療で改善することがありますが、一般的に2週間程度、改善せずに持続している場合には、精神科等を受診して専門的な判断や治療を受けることが望ましいとされています。

したがって、精神科医へ紹介すべき症状は、(2)自殺念慮と(4)改善しない抑うつ症状となります。

これらについてはうつ病が重篤であることが考えられるため、専門医を受診するよう紹介することが適切と言えます。

(1)(3)(5)は早期であれば、内科医による薬物療法で改善することも多いため、必ずしも精神科医に紹介すべき症状とは言えません。

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03

正解は2、4です。

精神科は、心の症状や精神の状態を中心に相談、治療するところです。

選択肢2,4以外に、幻聴や幻視などの症状に悩んでいる場合は精神科で治療を受けます。

また、物忘れや妄想などの認知のゆがみを疑う症状や認知症疾患についても精神科で治療を受けます。

各選択肢については、以下の通りです。

1・3→不眠や体重減少はうつ病によくみられる症状ですが、早期であれば内科での診療・対処で改善する可能性が高いです。また、身体症状は、器質的異常がないか合わせて内科で検査ができます。よって選択肢は、不適切です。

2・4→自殺念慮や抑うつ状態が改善しない場合は、うつ病の程度が重篤である可能性があります。早期に精神病医へ紹介すべき状況です。よって、選択肢は適切です。

5→心理的原因による抑うつ症状は、うつ病と比べ症状が軽く、きっかけがあれば徐々に軽快になることもあるため、公認心理師等の心理療法で改善する可能性があります。よって選択肢は、不適切です。

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