公認心理師 過去問
第3回(2020年)
問14 (午前 問14)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第3回(2020年) 問14(午前 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

自己中心性バイアスに該当する現象として、最も適切なものを1つ選べ。
  • ハロー効果
  • スリーパー効果
  • 自己関連づけ効果
  • フレーミング効果
  • スポットライト効果

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

自己中心性とは、物事を自分の視点でとらえてしまう傾向です。

各選択肢については以下の通りです。

1.ハロー効果とは、認知バイアスのうちの一つで、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に影響されて他の特徴についての評価が歪められてしまう現象です。「光背効果」「後光効果」とも呼ばれます。自己中心性バイアスとは関係ないので不適切です。

2.スリーパー効果とは、時間が経つにつれて説得効果が飛躍的に上がることです。たとえ情報源の信憑性が低かったとしても、時間を置くことで、その情報源と情報が切り離されてしまい、最終的には情報だけが残ることにより、説得に繋がります。自己中心性バイアスとは関係ないので不適切です。

3.自己関連付け効果とは、記銘を行う際に、自己に関連付けた形で記銘を行うと、それ以外の場合と比較して記憶が保持されやすいことです。自己中心性バイアスとは関係ないので、不適切 です。

  

4.フレーミング効果とは、情報の提示において、物事を表現する枠組み(フレーム)を変える ことで、与える印象も変わることです。自己中心性バイアスとは関係ないので、不適切です。

5.スポットライト効果とは、実際よりも自分が目立ってしまっていると過剰に意識してしまうという、自己中心性バイアスの一つです。よって適切です。

参考になった数92

02

正答は5です。

自己中心性とは、他者も自分と同じように考えていると思い込むなど、自分の中の事象と外界の事象の区別が弱いことを言います。

自己中心性バイアスとは、自分の持っている情報に左右されて他者の状態を捉えてしまう傾向のことなどを指します。

自己中心性バイアスの例としては、「(5)スポットライト効果」が挙げられます。

スポットライト効果とは、自分が実際よりも周囲から注目されていると推測してしまう現象のことを指します。自分が気にしていることは他者も同じくらい気にしていると思い込むような、自己中心的な推論が生じていると言えます。

1 ハロー効果とは、他者に顕著な好ましい(または、好ましくない)特徴があるとき、他の全ての特徴についても不当に高く(または、低く)評価してしまう傾向を指します。

2 スリーパー効果とは、信憑性が低い送り手からのメッセージであっても、ある程度時間が経過すると、説得効果が上がる場合があることを指します。

3 自己関連付け効果とは、自分と関連づけて記銘すると、記憶が促進されることを指します。

4 フレーミング効果とは、価値が同じでも表現や伝え方を変えることで、相手の印象や捉え方を変えることができることを指します。

参考になった数46

03

自己中心性バイアスは、他者が自分の行動や外見、発言などを自分が思っている以上に気にしていると過大に評価する認知バイアスのことを指します。人はしばしば、自分が他人の注目の中心にいると錯覚し、その結果、自分の行動や外見が他人にどれほど注目されているかを過大視します。この認知バイアスに該当する現象として、スポットライト効果が挙げられます。以下、各選択肢を検討します。

 

 

 

 

選択肢1. ハロー効果

ハロー効果(光背効果)は、ある人の目立つ特徴(例:容姿や能力)が、他の特性の評価に影響を与える現象を指します。例えば、外見が良い人を性格が良いと評価するなどです。これは他者評価に関するバイアスであり、自己中心性バイアスには該当しません。この選択肢は不適切です。

選択肢2. スリーパー効果

スリーパー効果とは、信憑性の低い情報源からのメッセージであっても、時間が経過すると、その内容が信じられやすくなる現象です。これは説得やメッセージの影響に関する効果であり、自己中心性バイアスには関連しません。この選択肢は不適切です。

選択肢3. 自己関連づけ効果

自己関連づけ効果は、情報が自分に関連づけられた場合、記憶や理解が向上する現象です。例えば、自分に関係する情報の方が覚えやすいことを指します。これは自己に関連する記憶の促進に関する効果であり、自己中心性バイアスとは異なります。この選択肢は不適切です。

選択肢4. フレーミング効果

フレーミング効果は、情報の提示方法(フレーム)によって判断や意思決定が影響を受ける現象を指します。例えば、「成功率90%」と提示される場合と「失敗率10%」と提示される場合では、同じ内容であっても受け手の印象が異なることがあります。これも自己中心性バイアスとは関係ありません。この選択肢は不適切です。

選択肢5. スポットライト効果

スポットライト効果とは、自分が他人から注目されていると過剰に認識してしまう現象を指します。例えば、失敗や恥ずかしい出来事が、実際には他人にあまり気にされていないにもかかわらず、大げさに捉えてしまう場合などが該当します。この現象は、自己中心性バイアスの具体例として説明されることが多く、この選択肢は適切です。

まとめ

自己中心性バイアスに該当する現象は、他者が自分を過剰に注目していると錯覚するスポットライト効果です。スポットライト効果は、自己中心性バイアスを代表する現象であり、他の選択肢(ハロー効果、スリーパー効果、自己関連づけ効果、フレーミング効果)は別の心理的効果を指すため、適切ではありません。したがって、正答は スポットライト効果です。

参考になった数0