公認心理師の過去問
第3回(2020年)
午前 問37
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公認心理師試験 第3回(2020年) 午前 問37 (訂正依頼・報告はこちら)
L.S.Vygotskyの発達理論に含まれる概念として、不適切なものを1つ選べ。
- 内言
- 自己中心性
- 精神内機能
- 高次精神機能
- 発達の最近接領域
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
正答は2です。
(2)自己中心性は、ピアジェによって提唱された概念であり、他者の視点に立てないなど自他の区別が弱く、自分の心の中の出来事と外界の事実とを区別できないことを指します。ピアジェの発達段階でいう、前操作期(2~6歳頃)に見られる特徴です。
1・3・4 内言とは、音声を伴わない内面化された思考のための道具としての言語のことを指します。一方、外言とは、音声を伴う、他者とのコミュニケーションの道具としての言語を指します。
ヴィゴツキーによると、社会的なコミュニケーションの道具として交わされる外言(精神間機能)が、次第に内在化されることで内言(精神内機能)へと移行することで、高次精神機能(思考や言語など)が発達すると考えられています。
5 発達の最近接領域とは、ヴィゴツキーによって提唱された発達理論であり、現時点において自力で課題を解決できる水準(現下の発達水準)と他者の助けを借りれば解決できる水準(可能的発達水準)の差の領域のことを指します。
自力では難しいが他者の助けがあればできることが発達の最近接領域であり、自身の発達の最近接領域を理解した上で、教師や大人の手助けを得たり、自分より高い発達水準にある仲間と協同することによって問題解決が可能になり、発達が促されるといった考え方であると言えます。
参考になった数86
この解説の修正を提案する
02
正解2です。
1の「内言」、3の「精神内機能」、4の「高次精神機能」5の「発達の最近接領域」は、いずれもVygotskyの発達理論に含まれる概念です。
2の「自己中心性」は、ピアジェによって提唱された概念です。幼児の心性の特徴としてある、自分の欲求や感情、興味を中心としたものの見方や考え方のことです。さらに、幼児は自己中心的思考から、アニミズム、実在論、人工論など独自の世界観を持つことを明らかにしています。よって、選択肢は不適切です。
参考になった数38
この解説の修正を提案する
前の問題(問36)へ
第3回(2020年)問題一覧
次の問題(問38)へ