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公認心理師の過去問 第3回(2020年) 午前 問68

問題

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32歳の女性A、会社員。Aは、感情の不安定さを主訴に社内の心理相談室に来室し、公認心理師Bが面接した。職場で良好な適応状況にあったが、2か月前から動悸をしばしば伴うようになった。その後、異動してきた上司への苛立ちを強く自覚するようになり、ふとしたことで涙が出たり、これまで良好な関係であった同僚とも衝突することがあった。最近では、緊張して発汗することがあり、不安を自覚するようになった。
Bが優先的に行うべきAへの対応として、最も適切なものを1つ選べ。
   1 .
休職を勧める。
   2 .
瞑想を教える。
   3 .
認知行動療法を勧める。
   4 .
医療機関の受診を勧める。
   5 .
カウンセリングを導入する。
( 公認心理師試験 第3回(2020年) 午前 問68 )
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この過去問の解説 (3件)

70

正答は4です。

動悸や発汗、苛立ち、不安感、ふとしたことで涙が出るなどの不調が2か月前から生じており、同僚と衝突するなど業務に支障を来たしているといった状況であり、何らかの対応が必要となります。

しかし、業務面や対人関係によるストレスか、自律神経の問題や身体的な疾患か、本文だけではAが不調となった要因や経緯を判断することは難しいところです。

こうした様々な可能性が考えられる場合は、まずは要因を明らかにしていく上で、医療機関の受診を勧めることが適当であり、その上で見立てに沿った対応を行っていくことを検討するといった流れが自然と考えます。したがって、(4)医療機関の受診を勧めることが正答です。

その上で、主治医の許可を得て(2)(3)(5)のような心理療法を実施することもありますし、休養を取ることが必要となれば(1)休職を検討するなど、要因に合わせた対応を取ることになります。

なお、休職は本人や職場、産業医や主治医の意見を踏まえて検討するものであり、公認心理師だけの判断で行うことはありません。

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33

正答は4です。

インテーク面接などでクライエントの症状や問題について見立てを行う際には、「生物心理社会モデル」に留意する必要があります。

「生物心理社会モデル」について『公認心理師現任者講習会テキスト』には、以下のような解説が記載されています。 

クライエントの症状や問題について、まず脳や神経、遺伝、細胞といった生物的なシステムのなかでとらえ、どの要因に依拠して症状や問題として出現しているかどうかを考えるのが自然です。次に、そのクライエントの認知や感情、信念、ストレス、知能、パーソナリティなどの心理システムの要因を考えることになります。さらに、そのクライエントが置かれている家庭や学校、職場などの社会システムとしての環境の要因を考え、それらがどのように関連してクライエントの症状や問題を生みだし、今に至っているかをアセスメントします。

出典:『公認心理師現任者講習会テキスト2018年版』金剛出版

つまり、クライエントの問題を見立てる時、まずは生物学的な要因を考え、その次に心理的な要因を考え、そこからさらに社会的な要因を考えていくという順に対応を検討する必要があります。

事例について、まずは生物学的な要因を考えます。

問題文のAのように「動悸」「発汗」「苛立ち」「不安」などの症状が見られる場合、自律神経の問題や心疾患、甲状腺の疾患など身体的な疾患の可能性が考えられます。また、これまで職場で良好な適応状況だったAが、急に苛立ちやすく、怒りっぽくなっているのは、何らかの脳疾患が原因の可能性もあります。

このような医学的・身体的治療が優先されると考えられる場合は、医療機関にリファーするのが適切な対応です。

よって、Aへの対応として公認心理師Bが優先的に行うべき事は、医療機関の受診を勧めることですので、選択肢4 が適切です。

1 .休職の判断は公認心理師がするものではありません。休職については、本人の希望や主治医の判断、そして上司や産業医とも相談しながら検討していきます。

よって、選択肢1 は誤りです。

2 .3 .5 .「社内の心理相談室」におけるインテーク面接の結果、Aには医学的・身体的治療が優先されると考えられる為、産業医や医療機関にリファーするのが公認心理師Bの適切な対応です。

社内の心理相談室での公認心理師Bによる援助は不適当と判断できます。

よって、2.3.5.は誤りです。

23

正答は4です。

Aは、2か月前から動悸があること、ふとしたことで涙が出ること、苛立ちがあること、緊張して発汗することなどから、自律神経系の症状が疑われますが、現時点ではそれは公認心理師の仮説に過ぎません。

まずはAに医療機関を受診するように勧め、Aの問題が何であるのかを、医師に診てもらう必要があります。

1.Aの問題が何であるのかが分からない状況で、公認心理師が休職を勧めることはありません。

休職を勧める判断材料がまだありませんので、まずは、主治医に診てもらう必要があります。

2.瞑想がAにとって必要であるかどうかの判断材料がありませんので、この選択肢は適切ではありません。

3.現時点で、Aの症状が、認知行動療法を行うことによって改善できる症状かどうかは判断できません。

4.上記の解説の通りです。

5.現時点で、Aの症状が、カウンセリングを行うことによって改善できる症状かどうかは判断できません。

まずは医療の受診を勧めることが優先されますので、この選択肢は適切ではありません。

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