公認心理師の過去問
第3回(2020年)
午後 問103
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問題
公認心理師試験 第3回(2020年) 午後 問103 (訂正依頼・報告はこちら)
大脳皮質運動関連領域の構造と機能について、正しいものを1つ選べ。
- 運動前野は、運動に対する欲求に関わる。
- 補足運動野は、運動の準備や計画に関わる。
- 一次運動野は、体幹や四肢の平衡の維持に関わる。
- 一次運動野は、Brodmannの6野に位置している。
- 一次運動野が障害されると、同側の対応する筋に麻痺が生じる。
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この過去問の解説 (3件)
01
【正解:2】
大脳皮質は、「前頭葉」「頭頂葉」「側頭葉」「後頭葉」に分けられ、それぞれがさらに「一次野」と「連合野」に分けられます。
このうち、運動野や運動前野は、前頭葉の一次野に該当します。
1:運動前野は、運動の実行に関与します。なお、運動の欲求には帯状回運動野が関与しています。
2:記述の通りです。
3:一次運動野は、随意的な運動に関与しています。体幹や四肢の平衡の維持は、大脳基底核や脳幹、小脳の機能です。
4:Brodmannの6野ではなく、4野が正しいです。
5:同側ではなく、対側の対応する筋に麻痺が生じます。
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02
正解は2です。
大脳皮質は「前頭葉」「側頭葉」「後頭葉」「頭頂葉」に分けられます。
1.→運動前野は、Brodmannの4野の前方に位置します。運動前野は、頭頂連合野の前の方から感覚の情報を受け取っています。身体から比較的離れた視覚や聴覚などの空間感覚情報の処理を通じて運動を行うことに関連しています。運動の欲求にはかかわりません。よって、1は誤りです。
2.→補足運動野は、前頭葉の内側面にあります。この部位が障害されると、運動の開始や停止、順序性などの運動プログラムの問題が生じます。補足運動野は、運動の準備や計画にかかわります。よって、2は正しいです。
3.→一次運動野は、前頭葉と頭頂葉を分ける溝(中心溝)の前頭葉側にあります。ここから脊髄を介して筋肉に指令がいくことで、我々は自由に手足を動かすことが可能になるとされています。
体幹や四肢の平衡の維持にかかわるのは大脳基底核や脳幹、小脳です。よって、3は誤りです。
4.→一次運動野は大脳皮質の中央部にある中心溝の前方の領域(Brodmannの4野)に位置しています。
Brodmannの6野に位置しているのは補足運動野です。よって、4は誤りです。
5.→一次運動野が障害されると、運動麻痺が生じます。一次運動野が損傷されると、局在に対応する体部位の運動麻痺が対側に生じます。
同側には生じません。よって、5は誤りです。
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03
正答は2です。
運動の生理機構について問われています。
1.運動に対する欲求は、視床下部や扁桃体などの皮質下に関わります。
したがって誤りです。
2.運動前野は、補足運動野とともに二次運動野を構成し、単位動作のプログラミングを含む運動の準備や計画に関わります。
3.全身の平衡維持については、内耳に発する固有受容覚とともに、脳幹や脳後部の複数の感覚野で統合されます。
一次運動野の腹内側経路は、移動運動などに伴い、姿勢や全身の筋緊張布置に関与します。
したがって誤りです。
4.一次運動野は、Brodmannの4野に位置しています。
「6野」ではありませんので、誤りです。
5.一次運動野が障害されると、対側の筋の麻痺をもたらします。
「同側」ではありませんので、誤りです。
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