公認心理師の過去問
第3回(2020年)
午後 問104

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問題

公認心理師試験 第3回(2020年) 午後 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

神経性やせ症/神経性無食欲症の病態や治療について、正しいものを1つ選べ。
  • うつ病が合併することは少ない。
  • 未治療時は、しばしば頻脈を呈する。
  • 無月経にならないことが特徴である。
  • 心理社会的要因に加え、遺伝的要因も発症に関与する。
  • 未治療時に、しばしばリフィーディング症候群を発症する。

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解:4】

摂食障害に関する問題です。

摂食障害は、ボディイメージの障害と食行動の異常を有する障害で、10代後半から20代前半の女性に多く見られます。神経性やせ症/神経性無食欲症(いわゆる拒食症)と、神経性過食症とに大別されます。

1:抑うつは併発しやすいとされています。

2:頻脈とは、心拍数が増加している状態を言います。しかし、未治療時に見られるのは徐脈(心拍数が減少している状態)です。

3:無月経は、摂食障害の症状の1つです。

4:正しい記述です。

5:リフィーディング症候群は、栄養不良患者の再栄養時に発生する代謝の異常です。再栄養時(治療開始後)の発症であって、未治療時ではありません。

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02

正解は4です。

1.→神経性やせ症/神経性無食欲症では、うつ病はしばしば併発します。よって、1は誤りです。

2.→神経性やせ症/神経性無食欲症の未治療時は、しばしば徐脈(心拍数の減少)を呈します。

頻脈にはなりません。よって、2は誤りです。

3.→神経性やせ症/神経性無食欲症では、無月経を生じます。よって、3は誤りです。

他にも、低血圧、徐脈、低体温と冷え、うぶ毛の増加、便秘、むくみなどの身体症状が現れます。

4.→神経性やせ症/神経性無食欲症では、心理社会的要因と遺伝的要因が絡み合って発症に関与すると言われています。よって、4は正しいです。

5.→リフィーディング症候群とは、慢性的な栄養障害がある状態に対して、急激に栄養補給を行うと発症する代謝性の合併症のことを言います。

神経性やせ症/神経性無食欲症の治療が開始された時に発症します。

未治療時には発症しません。よって、5は誤りです。

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03

正答は4です。

1.神経性やせ症では、うつ状態を呈することも多いです。

したがって、誤りです。

2.神経性やせ症では、身体面の特徴として、徐脈があります。

頻脈ではありませんので、誤りです。

3.神経性やせ症では、無月経は特徴的な症状です。

したがって、誤りです。

4.神経性やせ症では、心理社会的要因に加え、遺伝的要因も発症に関与します。

したがって、正しい記述です。

5.リフィーディング症候群とは、低栄養状態の患者に栄養投与を行った際、身体に重篤な合併症を引き起こすことをいいます。

神経性やせ症の場合、低栄養状態の時に栄養投与を行った際、合併症が引き起こされることがあります。

リフィーディング症候群は、未治療時のことではありませんので、選択肢は誤りです。

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