公認心理師の過去問
第3回(2020年)
午後 問126
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問題
公認心理師試験 第3回(2020年) 午後 問126 (訂正依頼・報告はこちら)
DSM−5の急性ストレス障害<Acute Stress Disorder>について、正しいものを1つ選べ。
- 主な症状の1つに、周囲または自分自身の現実が変容した感覚がある。
- 心的外傷的出来事は、直接体験に限られ、他者に生じた出来事の目撃は除外される。
- 6歳以下の場合、死や暴力、性被害などの心的外傷体験がなくても発症することがある。
- 心的外傷的出来事の体験後、2週間以上症状が持続した場合は心的外傷後ストレス障害<PTSD>に診断を切り替える。
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この過去問の解説 (3件)
01
【正解:1】
ASDは、心的外傷の体験後に、PTSDと同様の症状(侵入症状、回避症状、認知や感情の院生変化、過覚醒)や、解離症状が生じる障害です。
PTSDと比べると持続期間が短く、1か月以内です(PTSDの持続期間は、1か月以上です)。
1:正しい記述です(解離症状に該当します)。
2:その出来事を目撃したり、耳にしたりした場合も含まれます。
3:ASDにおいては、年齢による診断基準の違いはありません(PTSDにはあります)。
4:上記より、誤りです。
以上より、1が正解となります。
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02
正解:1
急性ストレス障害は、DSM−5から、基準が変わりました。
1、 正しいです。
周囲や自分自身の現実が変容した感覚、つまり他者の視点から自分を見ているような、ぼーっとした感覚は、解離症状といい、急性ストレス障害の症状のひとつです。
2、心的外傷的出来事は、直接的な体験に限られません。近親者や親しい友人が、実際に死ぬ、あるいは死にそうになる、重症を負う、性的な暴力を受けるなどの出来事にさらされたと聞いたり、遺体を収集する仕事などで繰り返し心的外傷が生じる場面にさらされたりする場合も含みます。
3、急性ストレス障害の診断基準に、「6歳以下」との記述はありませんが、子どもの場合についての注釈はあります。
6歳以下の診断基準があるのは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)です。
4、急性ストレス障害は、その出来事が起きてから、3日~1か月の間に症状が現れた場合に診断されます。
1か月以上、症状が続く場合は、心的外傷後ストレス障害と診断されます。
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03
正解は1です。
1.→急性ストレス障害の主な症状のひとつに、「周囲または自分自身の現実が変容した感覚」という解離症状がみられます。これはDSM-5に載っていますので、1は正しいです。
2.→心的外傷的出来事は、直接体験に限られません。他者に生じた出来事をじかに目撃することも対象となり得ます。よって、2は誤りです。
3.→心的外傷後ストレス障害<PTSD>には6歳以下の診断基準の注釈がありますが、急性ストレス障害にはありません。よって、3は誤りです。
4.→心的外傷的出来事の体験後、1ヶ月以上症状が持続した場合は心的外傷後ストレス障害<PTSD>に診断を切り替える、としています。
「2週間以上」ではありません。よって、5は誤りです。
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