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公認心理師の過去問 第3回(2020年) 午後 問130

問題

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生物心理社会モデルに共通する考え方を含んでいるものとして、適切なものを2つ選べ。
   1 .
DSM−5
   2 .
HTPテスト
   3 .
洞察の三角形
   4 .
Cannon−Bard説
   5 .
国際生活機能分類<ICF>
( 公認心理師試験 第3回(2020年) 午後 問130 )
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この過去問の解説 (3件)

64

【正解:1と5】

「生物心理社会モデル」は、ジョージ・エンゲルが1970年代に提唱したモデルです。

このモデルでは、人間の心理的問題や身体的な症状・病気は、生物的要因、心理的要因、社会的要因がそれぞれ分離しているのではなく、相互に影響し合う形で存在している、と考えます。

1:DSM-5とは、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神障害の統計・診断マニュアル)の第5版のことです。

第5版においては、それまで採用されていた多軸診断システムが廃止された点が特徴です。多軸評定は、あるクライアントについて5つの軸(Ⅰ~Ⅴ軸)から多角的に評価を行うもので、生物心理社会モデルを前提として作られました。この多軸評定が、第5版では廃止されたわけです。

しかし、多軸評定の考え方自体は残ることとなりました。具体的には、Ⅰ~Ⅲ軸までが統合され、Ⅳ軸はICD-10の考え方を、V軸はICF(国際生活機能分類)の考え方を参考にすべきと記されています。

以上より、DSM-5は生物心理社会モデルの考え方を含んでいると考えられますので、1は適切です。

2:HTPテストとは、家と樹木と人物描画検査のことで、バックによって考案されました。家は被験者が過ごしてきた家庭状況を、樹木は無意識的な自己像を、人はより意識に近い部分の自己像や理想の自己像を表すとされます。生物心理社会モデルの考え方を含んではいませんので、2は不適切となります。

3:洞察の三角形は、精神分析における解釈の1つで、今ここの治療関係・現在の生活場面における他者との人間関係・過去の養育者との関係の3つを結びつける解釈のことです。メニンガーによって提唱されました。これは、時間と転移の関係を表したものですので、心理社会モデルの考え方を含んでいるとは言えず、不適切となります。

4:Cannon−Bard説は情動の中枢起源説のことで、情動は、外部の刺激が脳の視床下部に到達してから生じる、とするものです。こちらも2、3と同様に不適切となります。

5;国際生活機能分類<ICF>は、2001年にWHOによって提唱されたもので、医学モデルから生物・心理・社会モデルへの転換の枠組みとして示されました。選択肢1でも触れましたね。こちらは生物心理社会モデルの考え方を含んでいますので、適切となります。

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正解:1・5

生物心理社会モデルは、生物学的側面、心理学的側面、社会的側面と多方面から精神疾患を捉えており、精神医学の中心的なモデルになっています。

1、 適切です。

DSM-5は、精神障害の診断・統計マニュアルの第5版です。DSM-Ⅲから、生物・心理・社会的側面から疾患評定がなされています。

2、HTPテストは、House-Tree-Person Testという描画テスト(心理検査)です。家・木・人物を描いてもらい、パーソナリティ特性や心理状態を把握します。

3、洞察の三角形は、心理力動的心理療法の用語です。精神疾患について、生物学的側面つまり身体の病気と捉えたクレペリンの考えと、心理学的側面と捉え精神分析を行ったフロイトの考えで、対立していた歴史があります。そこから発展したのが、生物心理社会モデルです。

4、Cannon-Bard説は、情動の体験と表出に関する情動理論のひとつです。

5、適切です。

ICFは医学モデルと社会モデルを統合しています。障害は身体的側面から引き起こされており、医療などが必要と考えます。また、社会環境が不適切なために障害が生じているとも考えます。

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正解は1と5です。

1.→DSM-5は、アメリカ精神医学会が出している精神障害の診断・統計マニュアル第5版のことです。DSM-5には、診断基準は「障害の包括的な定義を構成するものではなく、各障害は短い要約ではとても描ききれないほど認知的、情動的、行動的、生理学的過程が複雑にからみ合っているもの」であると書かれています。よって、これは生物心理社会モデルを表しているものといえます。よって、1は適切です。

2.→HTPテスト(House-Tree-Person Test)とは、家と樹木と人を描いてもらうことによってパーソナリティを診断する描画法の検査です。これは特に生物心理社会モデルをもとに作られたものではありませんので、2は不適切です。

3.→洞察の三角形とは、精神分析における解釈のひとつです。「今、ここの治療関係」「現在の生活場面における他者との人間関係」「過去の養育者との関係」を結びつける解釈です。ここに生物学的視点はありませんので、3は不適切です。

4.→Cannon−Bard説は、「感情は刺激的な出来事に対する身体的反応の結果」ととらえている説です。中枢起源説とも呼ばれています。末梢神経の変化速度が比較的遅いため、身体反応より情動体験が先に起こるとされています。人間は「悲しいから泣く」ということを述べています。これは、社会学的視点はありませんので、4は不適切です。

5.→国際生活機能分類<ICF>は、2001年にWHOが提唱したもので、医学モデルから生物心理社会モデルへの転換の枠組みとして示されています。ICFの目的は、福祉・医療・保健従事者などがICFという道具を使って共通言語を確立し、互いに連携することにより、障害のある患者や要介護者などを援助していくことにあります。.よって、5は適切です。

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