公認心理師 過去問
第4回(2021年)
問26 (午前 問26)
問題文
くも膜下出血の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 問26(午前 問26) (訂正依頼・報告はこちら)
くも膜下出血の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
- 脳梗塞に比べて頻度が高い。
- 症状は24時間以内に消失する。
- 緩徐に進行する頭痛で発症する。
- 高次脳機能障害の原因ではない。
- 脳動脈瘤の破裂によって起こる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は5です。
くも膜下出血は脳動脈瘤といわれる血管のふくらみが、ある日突然、破裂することによって起こります。
1. 日本において、くも膜下出血の頻度は、1年で、人口10万人あたり約20人です。
脳梗塞の頻度に比べて、頻度は低いです。
2. くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂によって起こるため、治療を行わなければ症状は消失しません。
3. 脳動脈瘤は血管の分岐部の血管が弱い場所に発生します。
脳動脈瘤が破裂することによって、くも膜下出血が起こります。
緩徐に進行する頭痛で発症するわけではありません。
4. 高次脳機能障害は、脳梗塞やくも膜下出血といった脳血管障害や、事故などによる脳外傷、心肺停止による低酸素脳症などで脳を損傷することによって、遂行機能障害や注意障害といった症状が現れる障害です。
5. くも膜下出血は、脳動脈瘤の破裂によって起こります。
危険因子として、高血圧・喫煙・最近の多量の飲酒・家族性などがあるといわれています。
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02
この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。くも膜下出血の発症機序やその関連事項について問われています。
では、問題を見てみましょう。
日本においては、脳梗塞のほうがくも膜下出血よりも発症頻度が高く、脳血管疾患のなかで脳梗塞が最も発症率が高いため間違いです。
症状が24時間以内に消失する疾患は、TIA(一過性脳虚血疾患)ですので、間違いです。
血管が徐々に詰まっていき発症する脳梗塞に関する説明に類似しているため、間違いです。くも膜下出血を発症する前兆の強い頭痛は突如に生じます。。
高次脳機能障害の有無は脳のどの部分での受傷となるかで決まります。中大脳動脈の分岐部など、高次脳機能障害が発症しやすい部位での受傷が多いため、原因となりやすく間違いです。
正解です。中大脳動脈の分岐部、前交通動脈の分岐部などに脳動脈瘤が生じやすく、突然の破裂で発症します。
脳血管疾患は日本人の死亡原因にも挙げられている疾患です。脳卒中後うつなど、心理面への影響も多岐にわたります。他の発症機序なども含めまとめて整理しておきましょう。
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03
くも膜下出血とは、脳血管が破裂し、くも膜の下に出血が広がる病気です。
症状としては、軽い場合は、軽いめまいなどがあります。
重い場合は、突然の激しい頭痛、意識を失う、息が止まるなどの症状が起きます。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
くも膜下出血は脳梗塞よりも頻度は少ないです。
日本脳卒中データバンク(2023)では、脳梗塞が73.0%、くも膜下出血が4.6%となっています。
誤りです。
くも膜下出血は治療が必要であり、24時間以内の症状消失があるとはされていません。
誤りです。
頭痛の症状は緩徐に進行するのでなく、突然に起きる事が特徴です。
誤りです。
くも膜下出血は高次機能障害の原因となる場合があります。
正答です。
脳動脈瘤とは、脳の血管にできるこぶ状の膨らみを言います。
脳動脈瘤が破裂する事によって、くも膜下出血が生じます。
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