公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問34
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問34 (訂正依頼・報告はこちら)
心理支援におけるスーパービジョンについて、誤っているものを1つ選べ。
- スーパーバイジーの職業的発達に適合させることが望ましい。
- スーパービジョンの目的の1つに、特定のスキルの熟達がある。
- 後進の指導に当たる立場では、スーパービジョンの技能を学ぶことが望ましい。
- スーパービジョンの目的の1つに、心理療法理論の臨床場面への応用と概念化がある。
- スーパービジョンとは、スーパーバイジー自身の心理的問題を扱うカウンセリングのことである。
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は5です。
スーパービジョンとは、スーパーバイジー(スーパービジョンを受ける人)が、経験豊かなスーパーバイザー(指導者)に、自分のクライエントとの面接を報告し、指導・助言を受けることです。
スーパーバイジーは、スーパービジョンによって、心理職としてのスキルアップを目指します。
1.心理支援におけるスーパービジョンでは、スーパーバイジーの職業的発達に適合させることが望ましいです。
2.スーパービジョンは、特定のスキルの熟達を目的としています。
3.スーパーバイザーとは、指導者のことです。
後進の指導に当たる立場では、スーパービジョンの技能を学ぶことが望ましいです。
4.心理職として、コンピテンシーの観点から、自分の能力や技能を見極める自己アセスメントを行い、自分に必要な能力の向上に努めることが必要です。
スーパービジョンを通して、他者からフィードバックを受けることにより、反省的実践を行っていきます。
心理療法理論の臨床場面への応用と概念化は、スーパービジョンの目的の一つです。
5.スーパービジョンは、ケースに対する理解を深め、クライエンにより良い援助を行えるようにすることを目的としています。
スーパーバイジーが、自らの課題に気づいたり、精神的なサポートをもらったりする機能はありますが、スーパーバイジー自身の心理的問題を扱うカウンセリングではありません。
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02
スーパービジョンとは、経験の浅いカウンセラー(スーパーバイジー)が、より経験の豊富なカウンセラー(スーパーバイザー)へ、自身がカウンセリングを担当しているケースについて経過や見立てを報告し、助言、指導を受ける事を言います。
この問題では、スーパービジョンの知識が問われています。
では、選択肢を見てみましょう。
スーパービジョンの説明として適切です。
スーパービジョンは、助言、指導を受ける者の経験、技量、課題などの職業的発達に合わせて実施されることが望ましいと言えます。
スーパービジョンの説明として適切です。
スーパーバイジーの働く職場や実施している心理療法に合わせてスーパービジョンを受ける事により、特定のスキルを向上させる事に繋がります。スーパーバイジーが期待する指導を受けられるよう、スーパーバイザーの得意分野や経験をよく知った上で、スーパービジョンを依頼しましょう。
スーパービジョンの説明として適切です。
スーパーバイザー自身も、スーパービジョンの知識や技術を学びながら実施する事が望ましいと言えます。
スーパービジョンの説明として適切です。
資格取得までに心理療法の理論をたくさん学ぶ事となります。その理論が、実際にカウンセリングで起きている事とどのように結びついていくのかを学ぶ事により、さらに理論の理解が深まると期待できます。
スーパービジョンの説明として不適切です。
「スーパーバイジー自身の心理的問題を扱うカウンセリング」は、教育分析と呼ばれます。
実際のカウンセリングのケースを扱いのでなく、スーパーバイジー自身の課題を扱いますので、スーパービジョンとは質が異なります。
よって、この問題では正答となります。
公認心理師には、資格取得後も生涯学習、自己研鑽、相互研鑽を大切にし、学び続ける事が求められています。仕事を始めてからも、スーパービジョンを受け、自身のスキルを高めていく事が大切です。
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