問題
Aのアセスメントとして、最も適切なものを1つ選べ。
成人前までの情報…詳細なし。ただし、もともと人前に出ることが苦手で、部署異動でより顕著になった。
➡発達特性を検討する必要がありますが、問題文に情報が少ないことと、選択肢にもないため割愛します。
発達特性以外で、人前に出ることが苦手なパターンは、失敗体験からの強い不安や、社交不安が考えられます。
以下、心理検査と選択肢の内容で判断していきます。
MAS(顕在性不安尺度)はA得点が一般男性で19点以上、一般女性で23点以上で不安の高さを表します。
よって選択肢の内容は正しいです。
BDI-II は点数が高いほど自覚的な抑うつ症状が強いです。
総得点によって重症度分類が示されており、0-13点を極軽症、14-19点を軽症、20-28点を中等症、29-63点を重症と分けています。
よって選択肢は誤りです。
LSAS-Jはリーボヴィッツによって作成された社交不安尺度です。
境界域が30点、50点~70点が中程度、90点以上が重度とされます。
よって選択肢は誤り。
Aに関する例文にも、心理検査からも選択肢の内容は描かれていないため、誤り。
Aに関する例文に記載がなく、MASのL得点も11点以下のため、誤り。
所見と心理検査から、Aのアセスメントをする問題です。
MASのA得点(不安尺度)が22点以上で顕在性不安が強いとされますので、この選択肢は正しいです。
BDI-Ⅱ(ベック抑うつ質問票)においては、14点以上で軽度、20点以上で中等症、29点以上で重症とされます。事例では32点ですので重症であり、この選択肢は誤りです。
LSAS-J(リーボヴィッツ社交不安尺度)において、30点で境界域、50~70点で中等度、70~90点で中等度~重度、90点以上は重度とされています。事例では97点ですので重度の社交不安と思われます。この選択肢は誤りです。
事例において強迫症状について記載ないため、この選択肢は誤りです。強迫性障害の症状に関する検査には、Y-BOCSがあります。
MASのL得点(妥当性尺度)が11点以上の場合、妥当性に問題があると見なしますが、事例では5点ですので問題ありません。この選択肢は誤りです。