問題
この段階でのBのAへの対応として、最も適切なものを1つ選べ。
災害時のメンタルヘルス、急性ストレス障害が疑われるクライエントへの心理的支援に関する問題です。
震災など災害現場の作業員、児童虐待に繰り返しさらされる児童相談所職員など、それが例え仕事であっても、悲惨な状況に繰り返しさらされれば、誰でも急性ストレス障害に陥る可能性があります。中にはPTSDに移行していくクライエントもおり、治療や支援を受けるべき状態です。
治療や支援を受けるべき状態であり「慣れ」と捉える本選択肢は、不適切です。
治療や支援を受けるべき状態であり「適性」と捉える本選択肢は、不適切です。
外傷的な出来事に出会った辛さを親密な家族に聴いてもらい、受けとめてもらえることは、クライエントにとって大切な支えですので、それを否定する本選択肢も不適切です。
デブリーフィングはPTSDの予防に有効ではないばかりか、かえって悪化させることがありますので、本選択肢は不適切です。
もともと精神的に健康であった方が「異常な状況下における正常な反応」によって様々な問題を呈することは希なことはありませんので、本選択肢は適切です。
災害時に医療支援を行うために編成されたチームにDMATがあります。
日本では、医療法第72条に基づき、国が指定した医療機関や医療従事者などから編成されています。
自然災害や大規模事故などの災害現場に派遣され、救急医療や急性期医療の提供、医療資源の調整、被災者の心理的なケアなどを行います。
医療職のみならず、非医療職のメンバーも含まれており、医療現場での業務に必要な知識や技術を有する人材が参加しています。
その上で、DMATのメンバーは、災害現場での医療支援に従事するため、メンバー自身が高いストレスを抱えることがあります。
ときにPTSDを発症したり、燃え尽き症候群などが出てくる場合もあります。
適度な休息とリラックスが必要です。
DMATメンバーは、長時間の活動や睡眠不足に陥りやすいため、適度な休息とリラックスが必要です。
定期的に休憩をとり、自分の好きなことをしてリフレッシュすることが大切です。
よって誤りです。
非日常的な現場で、自身のやるせなさ、無力感は誰しも感じる可能性があります。
その部分だけを見て、自身の職業適性を考える必要はありません。
よって誤りです。
DMATメンバーは、現場で多数の被災者を目の前にする中で、強い感情を抱くことがあります。
その感情に向き合い、必要に応じて専門家に相談することも大切です。
家族が支えになることも十分にあるため、医療職と相談しながら、家族で支えあうことも必要なので、本肢は誤りです。
デブリーフィングとは、主に災害現場や緊急事態発生後に行われる、関係者間の情報共有・振り返りのプロセスのことを指します。
現場での対応や行動、意思決定のプロセス、問題点や改善点などを振り返り、今後の対策や教訓につなげることを目的としています。
今、ここの問題においては、妥当とは言えないため誤りです。
災害支援者は被災者のケアに取り組む一方で、被災者と同じように非日常の空間で業務を行わなければなりません。
結果、支援者は自身の感情の変化に気が付く必要があり、ストレス状況では起こりうる可能性が高い問題であるため、そのことを伝えることは、安心と、自己否定を防ぐことにも繋がるため、正解です。