公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問17 (午前 問17)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問17(午前 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

バーンアウトについて、正しいものを1つ選べ。
  • バーンアウトの中核的な特徴は不安である。
  • バーンアウトが最も多い職種は生産技術職である。
  • バーンアウトを初めて提唱したのはC. Maslachである。
  • バーンアウトした人は他者に対して無関心になりやすい。
  • バーンアウトにおける情緒的消耗感とは自分への不信や疑惑が生じる状態を指す。

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この過去問の解説 (3件)

01

バーンアウトについて問う問題です。

選択肢1. バーンアウトの中核的な特徴は不安である。

バーンアウトの中核的な特徴は、「情緒的消耗感」「脱人格化」「達成感や自己効力感の減退」です。「情緒的消耗感」とは、疲れ果てた感情やもうできないといった感覚のことです。「脱人格化」とは、支援対象者や他者に対して、無関心になり、非情とも思える感情や行動を取ることが増すことです。

選択肢2. バーンアウトが最も多い職種は生産技術職である。

「生産技術職」ではなく、「対人援助職」です。

選択肢3. バーンアウトを初めて提唱したのはC. Maslachである。

バーンアウトの提唱者は「H.J.Freudenberger」です。

選択肢4. バーンアウトした人は他者に対して無関心になりやすい。

適切です。バーンアウトの中核症状である「脱人格化」のことです。

選択肢5. バーンアウトにおける情緒的消耗感とは自分への不信や疑惑が生じる状態を指す。

「情緒的消耗感」とは、疲れ果てた感情やもうできないといった感覚のことです。

まとめ

バーンアウトの要因や対策など関連することも整理しておくと良いでしょう。

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02

正解は4です。

  1. 1. バーンアウトとはいわゆる「燃え尽き」のことで、中核的な特徴は「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感の低下」の3つです(C. Maslachの尺度MBIより)。
  2. 2. バーンアウトは教師や医療従事者などの対人援助職で最も多いとされています。
  3. 3. バーンアウトを最初に提唱したのはH. J. Freudenbergerです。C. Maslachは後にバーンアウトの尺度(MBI)を作成しました。
  4. 4. これはバーンアウトの「脱人格化」にあたります。他者に関心を抱き働いていたひとが燃え尽きて今度は無関心になる状態です。
  5. 5. 情緒的消耗感とは感情を使いすぎて擦り減り、疲弊しきった状態を指します。

参考になった数4

03

バーンアウト(燃え尽き症候群)は、アメリカの精神心理学者であるハーバート・フロイデンバーガーによって提唱されました。

選択肢のC.Maslach(クリスティーナ・マスラーク)は、提唱者ではありませんが、バーンアウトの研究者です。

 

熱心に仕事をしていた人が、突然、燃え尽きたように仕事への意欲を失う状態を言います。

 

次のような特徴が見られます。

①情緒的消耗感

 力を出し尽くして、情緒的に消耗してしまっている。

②脱人格化

 仕事で接する人に思いやりのない、非人道的な態度をとる。

③個人的達成感の低下

 仕事の質が下がり、達成感を得られなくなる。

 

上記のような心理状態から、次のような様子が生じます。

・苛立ちや抑うつ的な気分がある。

・遅刻や欠勤が増える。

・仕事に集中しにくい。

・他人に無関心で冷たい態度をとる。

 

バーンアウトが起こりやすい職種として、人を援助する仕事、強い緊張や責任を伴う仕事などがあげられます。

 

よって、この問題の正答は「バーンアウトした人は他者に対して無関心になりやすい」となります。

 

まとめ

公認心理師も人を援助する仕事ですので、自分にも起こりうる症状だと理解し、自分を客観的に見ながら働くことが大切です。また、職場としても、医療、教育、福祉などの現場が多いですので、周りのスタッフの様子にも気を配るよう努めましょう。

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