公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問40 (午前 問40)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問40(午前 問40) (訂正依頼・報告はこちら)

言語の音韻面の発達について、最も適切なものを1つ選べ。
  • 生後すぐの新生児には、クーイングと呼ばれる発声がみられる。
  • 1歳に達するまでに、徐々に非母語の音韻に対する弁別力は弱くなる。
  • 2歳までに言語の音韻的な側面についてのメタ言語的な理解が始まる。
  • 種々の韻律的特徴を持つジャーゴンが出現した後に、音節を反復する基準喃語が生じてくる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

  1. 1. クーイングは生後1~2ヶ月の乳児に見られる機嫌の良いときの発声です。生後すぐではないので誤りです。
  2. 2. 母語以外の言葉の音韻を聞き分ける能力についてはさまざまな論争が繰り広げられています。これはいわゆる臨界期(敏感期)についての記述で、1歳までに母語以外の言葉を聞き分ける力が弱まるという説です。
  3. 3. メタ言語とは「言語について語る言語」のことです。例えば「ちょっと言いにくいけど」「質問があります」など、本題に入る前の前置きが含まれます。こうした表現は、言語を客観的、抽象的に捉える4歳後半~6歳頃から見られるようになります。
  4. 4. 反復喃語(ダダ、ナナなど)の後に、非反復喃語(ジャーゴン)が始まります。ジャーゴンとは「訳のわからない言葉」という意味で、生後9ヶ月頃から始まると言われています。

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02

正解は2です。

1.→✖

クーイングとは、生後2か月頃から見られる息が声になったものです。

2.→〇

満1歳で、英語のLとRなど発音の聞き分けができなくなります

3.→✖

メタ言語とは言語のあり方についての認識のことであり、2歳までには始まりません。

4.→✖

ジャーゴンとは大人と同じ発音をしても言語として意味をなしていない発音のことです。順番としてはクーイング喃語ジャーゴンです。

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03

言語の発達に関する知識が問われています。幼児をアセスメントする上で、言語の発達を見ることは重要な要素の一つです。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 生後すぐの新生児には、クーイングと呼ばれる発声がみられる。

誤りです。

ク―イングとは、乳児が発する「あー」「くー」のような音のことです。これは、舌や唇がまだ使われておらず、口や喉の形が変わることで出る音です。生後すぐではなく、1ヵ月を過ぎる頃から聞かれるようになります。

選択肢2. 1歳に達するまでに、徐々に非母語の音韻に対する弁別力は弱くなる。

正答です。

生まれてすぐの乳児は、どの国の言葉でも聞き分けられるような音韻の知覚能力があるとされています。しかし、母語を聞きながら育つことにより、母語の音韻だけを聞き分けられるように変わっていきます。つまり、非母語の音韻を弁別する力は弱くなるということです。

選択肢3. 2歳までに言語の音韻的な側面についてのメタ言語的な理解が始まる。

誤りです。

メタ言語とは、単純に言葉を言える、知っているというだけでなく、言葉について説明できるような理解や知覚を言います。

その中で、音韻的な側面とは、ある言葉とある言葉の音が同じ、初めと終わりの音が同じ、子音が同じなど、言葉の音の構成に気づく力を指します。これが分かるのは、4歳頃とされていて、しりとりができる、だじゃれが分かるなど、言葉遊びを楽しめるようになります。

選択肢4. 種々の韻律的特徴を持つジャーゴンが出現した後に、音節を反復する基準喃語が生じてくる。

誤りです、

ジャーゴンとは、無意味な音の羅列、会話しているかのような話し方を言います。基準喃語とは、同じ音の羅列(「ぱぱぱ」「だだだ」など)を言います。

基準喃語は生後6ヵ月頃から、ジャーゴンは生後9ヵ月頃から聞かれるようになります。

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