公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午後 問95
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午後 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
災害発生後早期の支援について、最も適切なものを1つ選べ。
- 身体に触れて安心感を与える。
- GHQ-28を用いて被災者の健康状態を調査する。
- 災害以前から治療を受けている疾患がないかを被災者に確認する。
- 被災者のグループ面接で避難生活の不満を互いに話し、カタルシスが得られるようにする。
- 強い精神的ショックを受けた被災者が混乱して興奮している状態を、正常な反応として静かに見守る。
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この過去問の解説 (3件)
01
災害発生後早期の支援について問われています。
災害発生後早期(直後~4週間程度)の心理的支援として、サイコロジカル・ファーストエイド(PFA:心理学的応急処置)が推奨されています。
被災者に、安全や安心感を持ってもらえるように、支援をする必要があります。
心理学的応急処置ですので、身体に触れて安心感を与えるというわけではありません。
基本的に、公認心理師は身体接触をしません。
GHQ-28 を用いて被災者の健康状態を調査することは、災害発生後早期の支援としては、適切ではありません。
被災者の身の安全の確保が、最優先されます。
災害以前から治療を受けている疾患がないかを被災者に確認することは、重要です。
被災者が、今、必要としていることを把握し、情報を集め、早急に対応をすることが必要です。
カタルシスを得ることは大事ですが、被災者のグループ面接で避難生活の不満を互いに話すことは、場合によっては状態が悪化することもあり、適切とはいえません。
被災者が、安全と安心感を得るための支援が必要です。
強い精神的ショックを受けた被災者が混乱して興奮している状態のとき、心理学的に応急処置をすることが必要です。
この場合は医師につなげる必要があります。
正常な反応として静かに見守るのではなく、現実的な問題の解決のために支援をする必要があります。
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02
災害発生後の支援についての問題です。
安易に身体接触をすることは適切ではありません。
GHQ-28は精神健康調査ですが、災害直後に質問紙調査を行うことは、被災者にとって負担になる可能性があります。
適切です。
災害により悪化する可能性や投薬治療の必要性など、早急な対応が求められることがあります。
デブリーフィングは、近年の研究で有効性がないとされています。
強い精神的ショックを受け、混乱し興奮状態にある場合、見守るよりも専門的な治療につなげる必要があると考えられます。
被災者のこころのケアについては、サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)など、理解を深めておきましょう。
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03
正解は3です。
1.→×
むやみに触れることは、災害時でなくてもハラスメントになる危険性があるので気を付けましょう。
2.→×
GHQは精神の健康状態を調べるために用いる検査です。災害発生早期に内的な質問紙を配ることは、侵襲性も高く負担に感じるので時期は見計らいましょう。
3.→○
必要な薬や注射があるなど、健康を保つために必要なことは確認するべき事項です。
4.→×
心理的デブリーフィングといわれる技法です。心理的デブリーフィングは以前は行われていましたが、現在では有効性は否定されています。
5.→×
このような場合は見守るだけではなく、災害派遣精神医療チームなどに繋げる必要があります。
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