公認心理師 過去問
第5回 (2022年)
問21 (午前 問21)

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問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 問21(午前 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

T. Demboと B. Wrightらが提唱した障害受容の理論に関する説明として、正しいものを1つ選べ。
  • 価値範囲を縮小する。
  • 相対的価値を重視する。
  • 失われた能力の回復を重視する。
  • 精神障害の病識研究を端緒とする。
  • 障害に起因する波及効果を抑制する。

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この過去問の解説 (3件)

01

T. Demboと B. Wrightらが提唱した障害受容の理論は、障害を受容する際、価値の転換を行う必要があるというものです。その中に「障害に起因する波及効果を抑制する」という項目があります。これは、身体の一部が不自由だったり、能力の一部が劣っていたとしても、そのことで自分の人格や存在が否定されるわけではない、という意味です。

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02

この問題の正解は、障害に起因する波及効果を抑制する。 です。

各選択肢については以下の通りです。

選択肢1. 価値範囲を縮小する。

誤りです。この理論では、失われた能力以外にも自身には多くの価値が存在すると認識する価値範囲の拡大が必要とされています。

選択肢2. 相対的価値を重視する。

誤りです。この理論では他者と比較した相対的な評価ではなく、自身の資産価値を重視することが必要とされています。

選択肢3. 失われた能力の回復を重視する。

誤りです。この理論は、失われた能力以外の自身の価値を認識することで障害を受容するものであるため本選択肢の内容は不適切です。

選択肢4. 精神障害の病識研究を端緒とする。

誤りです。この理論の端緒は戦争で負傷した人々への調査です。

選択肢5. 障害に起因する波及効果を抑制する。

正解です。この理論では、障害によって自身全体の価値が失われることはないと認識することが必要とされています。

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03

以下に解説します。

選択肢1. 価値範囲を縮小する。

×:価値範囲の縮小ではなく拡大です。失ったものの他にも様々な種類の価値があることを指します。

選択肢2. 相対的価値を重視する。

×:相対的価値ではなく、資産価値です。他の人との比較による価値ではなく、自分自身の絶対的な価値を重視します。

選択肢3. 失われた能力の回復を重視する。

×:能力の回復に関する説明は存在しません。

選択肢4. 精神障害の病識研究を端緒とする。

×:第二次世界大戦の戦傷者への面接調査を端緒とします。

選択肢5. 障害に起因する波及効果を抑制する。

○:障害による一部の能力低下があったとしても、自分自身の価値が低下するわけではないということを指します。

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