公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問40
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
スクールカウンセラーが児童生徒理解を進める上で、不適切なものを1つ選べ。
- 児童生徒に具体的な支援を行う前に詳細な心理検査を行う。
- 身体的、心理的及び社会的な側面からの理解を大切にする。
- 児童生徒の言動を批判したくなる場合でも、まずは共感的な態度で話を聴く。
- 作文や授業で制作した絵や造形物などの表現を通して児童生徒の理解に繋げる。
- 児童生徒の課題を深く理解するために、関係する教師が参加する事例検討会を開催する。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題の正解は、児童生徒に具体的な支援を行う前に詳細な心理検査を行う。 です。
各選択肢については、以下の通りです。
児童生徒に相談を受け、カウンセリングを行う機会が多くあると想定されますが、その都度詳細な心理検査を実施するのは現実的ではなく不適切であると考えられます。
スクールカウンセラーが様々な側面からのアプローチにより児童生徒の心理的問題への解決を試みることは、児童生徒理解に重要であるといえます。
カウンセリングにおいて話を傾聴することは不可欠であるので、これは児童生徒理解に重要であるといえます。
児童の抱える心理的な問題が絵や造形物に表現されることがあり、児童生徒理解に重要であるといえます。
課題は各児童においてそれぞれであり、関係する教師を交えてその内容を共有する事例検討会を開催することは適切であるといえます。
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02
スクールカウンセラーの仕事では、学校ならではのアセスメントや他職種との連携が求められます。学校の仕組みやスクールカウンセラーとしての基本的な態度を理解しておきましょう。
この問題では、「児童生徒に具体的な支援を行う前に詳細な心理検査を行う」が正答となります。
正答です。スクールカウンセラーの対応として不適切と言えます。
心理検査は、必要に応じて実施するものであり、支援前に必ず実施するものではありません。まずは、十分にお話を聴いて信頼関係を築く事が必要と言えます。
また、心理検査に必要な用具の準備、スクールカウンセラーの勤務時間などを考慮しても、現実的な対応とは言えません。
誤答です。スクールカウンセラーの対応として適切です。
児童生徒の心理的な側面だけでなく、身体的、社会的な側面の理解も大切です。
身体的とは、病気があるかだけではなく、睡眠や食事などを十分にとっているかなどの生活面を理解する事と言えます。
社会的とは、学校内での人間関係や所属、家庭の状況、学校外での社会参加などの様子を理解する事と言えます。
広い視野で児童生徒を理解しようとする事が重要です。
誤答です。スクールカウンセラーの対応として適切です。
児童生徒との信頼関係を築くために、共感的な態度で話を聴きましょう。批判したくなるような内容がある場合にも、批判するのではなく、児童生徒の困り感として捉える、一般性を取り入れながら話すなど、丁寧な関わりが大切です。
誤答です。スクールカウンセラーの対応として適切です。
作文や造形物からは、児童生徒の知的側面だけでなく、得意不得意、考え方の特徴、心の状態などを知るきっかけとなります。アセスメントのための重要な情報の一つと言えます。
また、心の状態の変化が作文や造形物に表れる事もありますので、支援の過程で何度か見せてもらう事も良いと言えます。
誤答です。スクールカウンセラーの対応として適切です。
児童生徒に関する詳細な情報を得る事ができるだけでなく、教師の視点からはどのように見えるのかを知る機会にもなりますし、スクールカウンセラーとしての考えを伝える場面にもなります。
スクールカウンセラーは学校に1人の配置が多いですので、働き始める前に、スクールカウンセラーとしての振る舞いや働き方を理解しておく事が大切です。また、学校の先生方との信頼関係を築く事で、児童生徒への支援も充実しますので、他職種との連携を大切にしましょう。
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