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公認心理師の過去問 第5回 (2022年) 午後 問65

問題

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45歳の男性 A、会社員。総合病院の内科外来で2年前から2型糖尿病の薬物療法を受けている。不眠が近頃ひどくなり、内科の主治医に相談した。Aは、1年前から仕事が忙しくなり、深夜に暴飲暴食をすることが増えた。Aの体重が増加していることや、血糖値のコントロールが悪化していることを Aの妻は心配しており、口げんかになることも多い。1か月前から、未明に目が覚め、その後眠れないようになった。日中は疲労感が続き、仕事を休みがちである。趣味にも関心がなくなった。心理的支援が必要と考えた主治医から院内の公認心理師 Bへ依頼があった。
現時点における Bの Aへの対応として、最も優先すべきものを1つ選べ。
   1 .
睡眠衛生指導
   2 .
家族関係の調整
   3 .
抑うつ状態の評価
   4 .
身体イメージの評価
   5 .
セルフ・モニタリングの導入
( 公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問65 )
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この過去問の解説 (2件)

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この問題の正解は、抑うつ状態の評価 です。

本問の状況を整理します。

Aは2年前から糖尿病の治療を受けており、1年前から多忙による暴飲暴食で血糖値コントロールが悪化し、それを心配した妻と頻繁に口論するようになりました。

妻との口論の原因は、血糖値コントロールの悪化であり、その原因は多忙による暴飲暴食です。

さらに、1か月前からは不眠が続き、日中の疲労感を覚え、趣味への関心が減退しています。

これらの症状は抑うつ状態に特徴的です。つまり、本問におけるAにおける問題の根本的な原因は、多忙によって引き起こされた抑うつ気分と考えられます。

したがってBのAに対する最も適切な対応は、抑うつ状態の評価となります。

他の各選択肢については以下の通りです。

選択肢1. 睡眠衛生指導

誤りです。上述の通り、不眠の原因を解決することがAに必要な対応となるため適切とは言えません。

選択肢2. 家族関係の調整

誤りです。家族関係の問題、つまり妻との口論は多忙による血糖値コントロールの悪化が原因でありAに関する問題の根本的な原因ではないため適切とは言えません。

選択肢3. 抑うつ状態の評価

正解です。理由は上述の通りです。

選択肢4. 身体イメージの評価

誤りです。身体イメージについての問題は文中の状況では関連が見られません。

選択肢5. セルフ・モニタリングの導入

誤りです。血糖値についての自己管理は、Aの状態を考えると精神的な負担の増加につながるおそれがあるため適切とは言えません。

付箋メモを残すことが出来ます。
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まず、事例について整理しましょう。

男性Aは、長く2型糖尿病の薬物療法を実施しています。1年前から、仕事が忙しくなり、深夜暴飲暴食が増えています。そのため、体重増加や血糖値のコントロールが上手くいかなくなっており、家族との関係にも問題がある状態です。最近では、睡眠の問題、疲労感、仕事を休みがち、趣味への関心の低下なども見られています。

睡眠の問題や疲労感などは、抑うつ的な状態である事が心配されます。主治医より公認心理師へ依頼されている事を考えると、この抑うつ的な状態について対応をする事が求められると言えます。

選択肢1. 睡眠衛生指導

誤りです。

睡眠の状態を改善する事も必要ではありますが、この状況では公認心理師が優先して取り組むべき内容とは考えにくいと言えます。

選択肢2. 家族関係の調整

誤りです。

家族内の問題も起きていますが、この状況では、家族関係の調整よりも抑うつ的な状態への対応が優先すべきと考えます。

選択肢3. 抑うつ状態の評価

正解です。

公認心理師へ依頼があった事を考えると、この男性Aの抑うつ状態をアセスメントする事が重要と言えます。

選択肢4. 身体イメージの評価

誤りです。

体重の増加はありますが、この状況では最も優先すべき対応とは考えにくいです。

選択肢5. セルフ・モニタリングの導入

誤りです。

セルフ・モニタリングでは、自分の行動が社会的に適切かどうか観察し、行動をコントロールするような取り組みを言います。

しかし、この男性Aについては、このような取り組みよりも、抑うつ状態の評価が優先されるべきと考えます。

まとめ

1人のクライエントについて、解決すべき課題が複数ある場合も多くあります。その中で何を優先して対応すべきかを冷静に検討する事が大切です。特に、体や心の疾患については早急な対応が必要な場合もありますので、医療へ繋ぐ、主治医の指示を仰ぐなどしながら、適切に対応できるよう学んでいきましょう。

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