公認心理師 過去問
第5回 (2022年)
問146 (午後 問69)

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問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 問146(午後 問69) (訂正依頼・報告はこちら)

2歳の女児 A。Aは、生後間もない頃から乳児院で暮らしている。定期的に行われてきた発達検査では年齢相応の発達がみられ、入所直後から担当養育者となった Bとの間にも安定した関係がみられている。その後、Aが2歳となり、Aは同じ県内にある児童養護施設に措置変更されることになった。児童養護施設では保育士 Cが Aの担当になることが決まり、受け入れに向けた準備が進められている。
この後、Aが乳児院から児童養護施設へと措置変更となるプロセスにおける配慮として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 児童養護施設の受け入れ準備が整い次第、できるだけ早く措置変更をする。
  • Cが先入観を持たないようにするために、乳児院での Aの様子について Bから Cに直接伝える機会は設けない。
  • 乳児院で暮らす他の子どもへの影響を考慮し、他の子どもとの間ではAの措置変更に関することを話題にしない。
  • Bが Aと児童養護施設を訪問したり、Cが乳児院を訪れて Aと交流するなど、ならし養育(訪問交流)の機会を設ける。
  • Bとの別れや乳児院を離れることは Aにとってつらい経験となることを考慮して、措置変更に関することは直前まで Aに伝えない。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、生後間もない頃から乳児院で暮らしている2歳女児Aが児童養護施設に措置変更されるプロセスにおいて、最も適切な配慮を選ぶ問題となっています。この問題では、Aが安心して新しい環境に適応できるように、配慮が必要です。

選択肢1. 児童養護施設の受け入れ準備が整い次第、できるだけ早く措置変更をする。

適切な対応として、児童養護施設の受け入れ準備が整い次第、できるだけ早く措置変更をすることは必要です。一方、Aは既に安定した関係を築いている養育者Bが担当していることから、早すぎる措置変更はAの心理的な負担を高めると思われます。

選択肢2. Cが先入観を持たないようにするために、乳児院での Aの様子について Bから Cに直接伝える機会は設けない。

乳児院でのAの様子についてBからCに直接伝える機会は設けないことが適切な配慮とは言えません。Aの性格や生活環境についての情報共有は、適切な配慮として必要です。

選択肢3. 乳児院で暮らす他の子どもへの影響を考慮し、他の子どもとの間ではAの措置変更に関することを話題にしない。

乳児院で暮らす他の子どもへの影響を考慮し、他の子どもとの間ではAの措置変更に関することを話題にしないことは適切な配慮とはいえません。A以外の子どもも経過する措置変更であると考えられるからです。

選択肢4. Bが Aと児童養護施設を訪問したり、Cが乳児院を訪れて Aと交流するなど、ならし養育(訪問交流)の機会を設ける。

Aが児童養護施設に移行する際に、養育者Bや保育士Cがならし養育(訪問交流)の機会を設けることが適切な配慮として考えられます。Aにとっては新しい環境に慣れるためにも、BやCとの交流が必要です。

選択肢5. Bとの別れや乳児院を離れることは Aにとってつらい経験となることを考慮して、措置変更に関することは直前まで Aに伝えない。

Bとの別れや乳児院を離れることはAにとってつらい経験となることを考慮して、措置変更に関することは直前までAに伝えないことが適切な配慮としては言えません。Aには事前に措置変更について伝えることが必要です。

まとめ

乳幼児の愛着や発達課題について理解しておくことで本ケースの答えも自然と導くことができます。エリクソンの発達課題やボウルビィの愛着理論を再度確認しましょう。

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02

この問題の正解は、

Bが Aと児童養護施設を訪問したり、Cが乳児院を訪れて Aと交流するなど、ならし養育(訪問交流)の機会を設ける。 です。

各選択肢については以下の通りです。

選択肢1. 児童養護施設の受け入れ準備が整い次第、できるだけ早く措置変更をする。

誤りです。急速に措置変更を行えば、突然起こる環境の変化に対してAに大きな精神的負担がかかってしまうと考えられ、適切な対応とは言えません。

選択肢2. Cが先入観を持たないようにするために、乳児院での Aの様子について Bから Cに直接伝える機会は設けない。

誤りです。Aとの交流があるBからの情報をCに伝えることは児童の受け入れにおいて重要であるといえます。

選択肢3. 乳児院で暮らす他の子どもへの影響を考慮し、他の子どもとの間ではAの措置変更に関することを話題にしない。

誤りです。措置変更はAに限定されたことではないので、乳児院の他の子どもに伝えることは自然であるといえます。

選択肢4. Bが Aと児童養護施設を訪問したり、Cが乳児院を訪れて Aと交流するなど、ならし養育(訪問交流)の機会を設ける。

正解です。Aにかかる精神的負担を減らすためには、新しい場所・新しい人物など環境の変化に段階的に順応させてあげることが重要であると考えられます。

選択肢5. Bとの別れや乳児院を離れることは Aにとってつらい経験となることを考慮して、措置変更に関することは直前まで Aに伝えない。

誤りです。措置変更は児童にとって愛着のある仲間や職員と別れる大きな変化であり、当事者であるAに直前まで伝えないことは不適切です。

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03

以下に解説します。

選択肢1. 児童養護施設の受け入れ準備が整い次第、できるだけ早く措置変更をする。

この選択肢は、急速な措置変更を提案していますが、Aにとって突然の変更は不安やストレスを引き起こす可能性が高いです。子どもにとって、環境の変化は非常に大きな影響を与えるため、事前に準備をしておくことが重要です。急いで変更することは、逆に適応を難しくする可能性があるため、適切ではありません。

選択肢2. Cが先入観を持たないようにするために、乳児院での Aの様子について Bから Cに直接伝える機会は設けない。

Aが新しい施設で過ごすにあたって、どのような支援が必要かをCに伝えることは重要です。CがAの背景や必要な支援内容を理解しておくことで、Aがより適切に支援される可能性が高まります。BからCへの情報提供は、Aの適応を助けるために有益です。従って、BからCへの直接的な情報伝達を避けるべきではありません。

選択肢3. 乳児院で暮らす他の子どもへの影響を考慮し、他の子どもとの間ではAの措置変更に関することを話題にしない。

他の子どもたちへの配慮として考えられるものですが、Aの移行に関して情報を共有すること自体は重要です。他の子どもたちも、Aの措置変更に関して理解し、支援する機会を持つことは、集団内での協力と共感を促進するためにも有益です。Aの変更に関する話題を完全に避けることは、むしろ他の子どもたちに混乱を与える可能性があります。

選択肢4. Bが Aと児童養護施設を訪問したり、Cが乳児院を訪れて Aと交流するなど、ならし養育(訪問交流)の機会を設ける。

この選択肢は、最も適切な対応です。ならし養育(訪問交流)は、Aの新しい施設への適応をスムーズにするために重要な配慮です。

選択肢5. Bとの別れや乳児院を離れることは Aにとってつらい経験となることを考慮して、措置変更に関することは直前まで Aに伝えない。

Aが移行に関する情報を事前に知っておくことは非常に重要です。突然の変更はAにとってショックや不安を引き起こし、適応が難しくなります。適切な事前準備をし、Aにその変更について伝えることが、安定した移行を助けるために必要です。

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