公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問2

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問題

公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

メディアによる、自殺を思いとどまった事例に関する報道や援助資源に関する情報提供は、自殺の保護因子を強化し、結果として自殺の発生を防ぐという。この効果として、正しいものを1つ選べ。
  • ウェルテル効果
  • パパゲーノ効果
  • バンドワゴン効果
  • ピグマリオン効果
  • プライミング効果

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この過去問の解説 (2件)

01

心理学に関する設問です。

選択肢1. ウェルテル効果

ウェルテル効果は、自殺のニュースが流れると自殺者が増える現象のことです。

選択肢2. パパゲーノ効果

正解です。パパゲーノ効果は、自殺を思い止まり成功した例をニュースで取り上げることで、自殺を抑制する効果のことです。

選択肢3. バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは、流行に乗ることの効果により消費活動が高まることです。

分かり易い例をあげるとすれば、行列ができていると、ついつい並んで買ってしまうということでしょうか。

選択肢4. ピグマリオン効果

ピグマリオン効果とは、教師期待効果やローゼンタール効果とも言われることがあります。教師の期待によって児童・生徒の成績が向上する現象のことです。

選択肢5. プライミング効果

プライミング効果とは、事前の刺激によりその後の処理が促進または抑制される現象のことです。例えば、被験者に「ひじ」を10回言ってもらい、足の膝を指して、「ここは?」と聞くと「ひざ」と答えるところを思わず「ひじ」と言ってしまうことです。

まとめ

〇〇効果と言われるものはたくさんありますが、代表的なものやこれまでに試験に出題されているものは整理して覚えておくと良いと思います。

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02

この問題では社会心理学の知識が問われています。

社会や集団において人の心がどのように動きやすいのかを知っておく事により、社会的に印象の強い出来事が起きた時に行動を予測できる、より効果的な人との関わり方を検討できるなどの利点がありますので、知識を持っておく事が大切です。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. ウェルテル効果

誤りです。

ウェルテル効果とは、マスメディアの影響(有名人の自殺などの報道など)によって、自殺をする人が増える現象です。有名人の自殺が報道された直後に、自殺予防や心の相談の案内が多く流れるのは、この現象を防ごうとするためと言えます。

選択肢2. パパゲーノ効果

正答です。

パパゲーノ効果とは、自殺を思いとどまった人の体験談などを聴く事が自殺予防につながるという効果を言います。よって、問題文の説明は適切と言えます。

選択肢3. バンドワゴン効果

誤りです。

バンドワゴン効果とは、多くの人が支持しているものが、さらに多くの人から支持されるという現象です。具体的には、人気が出た商品がさらに売れる、流行っていることがさらに流行るという状況などが挙げられます。

選択肢4. ピグマリオン効果

誤りです。

ピグマリオン効果とは、学習や活動に取り組む際に、期待をかけるような指導や声かけをされる事によって、成績、成果が向上することを言います。学校の指導においても、教師が「あなたならできる!」「信じているよ!」などの期待を言葉で子どもに伝えると、そのような声かけがない場合よりも、成績が上がる事が分かっています。

選択肢5. プライミング効果

誤りです。

プライミング効果とは、先に受けた刺激が、その後の行動や判断に影響する現象です。先に見たもの、聴いたもの、匂いを感じたものなどによって、購入するものが変わったり、考えや発言に影響したりする事があります。

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