公認心理師 過去問
第6回(2023年)
問3 (午前 問3)

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問題

公認心理師試験 第6回(2023年) 問3(午前 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

児童相談所において、子どもと家庭の社会診断を行う職種として、適切なものを1つ選べ。
  • 児童委員
  • 民生委員
  • 児童指導員
  • 児童心理司
  • 児童福祉司

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この過去問の解説 (3件)

01

児童福祉に関わる職種についての問題です。

多くの職種、立場がありますので、よく学んでおきましょう。

選択肢1. 児童委員

誤りです。

児童委員は、その地域に住んでいる方がボランティアで行っているもので、児童相談所の職員ではありません。地域の子ども達の見守り、保護者の子育て相談や支援を行います。

選択肢2. 民生委員

誤りです。

民生委員は、その地域に住んでいる方がボランティアで行っているもので、児童相談所の職員ではありません。地域住民の立場で、地域の方の相談を受けたり、支援を行ったりします。児童委員も兼ねています。

選択肢3. 児童指導員

誤りです。

児童指導員は、児童福祉施設(乳児院、児童養護施設、放課後等デイサービスなど)において、児童の生活支援、学習や遊びの対応などを行う職種です。児童相談所の一時保護所に勤める場合もありますが、社会診断を行う立場ではありません。

児童指導員は、一定の学歴や実務経験によって任用資格が得られます。

選択肢4. 児童心理司

誤りです。

児童心理司では、児童相談所で児童の心理アセスメント、他職種とのコンサルテーション、児童の心のケアなどを行う立場です。社会診断は行いません。

一定の学歴によって任用資格が得られます。児童相談所で児童心理司として働くためには、公務員試験に合格する必要があります。

選択肢5. 児童福祉司

正答です。

児童福祉司は、児童相談所で児童や保護者の相談を受け、実態の調査や社会診断を行う立場です。また、健康的な生活へ向けた支援や指導も行います。

一定の学歴や実務によって任用資格が得られます。児童相談所で児童福祉司として働くためには、公務員試験に合格する必要があります。

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02

福祉分野に関する設問です。

選択肢1. 児童委員

誤りです。児童委員は児童相談所の職員ではありません。

児童委員は民生委員が兼務することもできる職です。

民間の奉仕者(一般市民)が担っています。

選択肢2. 民生委員

誤りです。民生委員は児童相談所の職員ではありません。

民間の奉仕者(一般市民)が担っています。

選択肢3. 児童指導員

誤りです。

児童指導員は児童養護施設や児童福祉施設で児童を監護する職種です。

児童相談所にいますが、社会診断を行う職種ではありません。

選択肢4. 児童心理司

児童心理司は、児童相談所において心理判定業務に携わる職種です。

以前は心理判定員と言われていました。

選択肢5. 児童福祉司

正解です。

児童福祉司は、児童相談所において児童の保護や児童の保護者からの相談に応じ、必要な援助や指導を行うケースワーカーの一種です。

まとめ

児童福祉施設などの職種は一度整理し理解しておくと良いでしょう。

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03

正解は「児童福祉司」です。この設問では、「子どもと家庭の社会診断を行う職種」が問われていますが、社会診断は児童福祉司のみが行う業務内容です。(社会診断:社会学、社会福祉学的知見に基づいて、子どもや保護者が置かれている状況を把握、分析することにより、援助のあり方を判断すること)

選択肢1. 児童委員

不適切です。「児童委員」とは、地域の子ども達が元気に安心して過ごせるように、子ども達の見守りをしたり、保護者の子育てに関する様々な相談、支援にのる地域の人達です。

選択肢2. 民生委員

不適切です。「民生委員」とは、厚生労働大臣から委嘱され、地域住民の立場で様々な相談、支援助を行い、社会福祉の増進に努める人達です。「児童委員」を兼ねています。

選択肢3. 児童指導員

不適切です。「児童指導員」は、家庭環境上の養育が必要とされる児童が入所する施設(児童養護施設など)において、子どもたちの育成及び生活指導を行う職種です。

選択肢4. 児童心理司

不適切です。「児童心理司」は、児童相談所において、心理に関する専門的な知識と技術を活用し、子どもや保護者からの相談に応じて支援を行う職種です。面接や行動観察、心理検査などを通じて心理診断を行い、その後の支援方針を定めていきます。

選択肢5. 児童福祉司

適切です。「児童福祉司」は、児童相談所において、調査・支援・指導といったケースワークに従事する専門職です。調査に基づいて社会診断を行い、その後の支援や指導方針を定めていきます。

まとめ

児童相談所では、「児童福祉司」「児童心理司」以外にも複数の専門職が連携して業務にあたっています。

(保健師、医師、弁護士、里親支援員、家庭復帰支援員、一時保護所職員など)

各職種により、それぞれの専門的見地から診断を実施していきます。

児童福祉司社会診断

・児童心理司:心理診断

・医師:医学診断

・一時保護所職員:行動診断

各専門職による診断をふまえて、総合的見地から児童相談所としての援助方針を立てていきます(総合診断

児童相談所における各職種とその役割について、理解しておきましょう。

 

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