公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問12
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
良い出来事は自身の内的属性に、逆に悪い出来事は自身の置かれた外的状況に、原因帰属する傾向を表す概念として、適切なものを1つ選べ。
- ポジティブ幻想
- 自己奉仕バイアス
- 根本的な帰属の誤り
- 自己中心性バイアス
- インパクト・バイアス
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この過去問の解説 (3件)
01
人間がその場の状況を捉える時、何か意思決定する時などに、その人の認知の癖や性格、経験などによって、偏った捉え方や合理的でない判断をしてしまう場合があります。そのような傾向を認知バイアスと呼びます。
この問題では、認知バイアスの知識について問われています。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
「ポジティブ幻想」とは、実際の情報や出来事を自分に都合の良いように認知する現象を言います。「ポジティブイリュージョン」とも呼ばれ、自分を過大に肯定的に理解する、将来について過度に楽観的な想像をする、外の世界を自分がコントロールできると高く評価するなどの特徴があります。
正答です。
問題文の説明は「自己奉仕バイアス」の説明として適切です。
誤りです。
「根本的な帰属の誤り」とは、他者にネガティブな結果や行動があった時に、その原因をその人自身の性格や行動にあると考えすぎて、環境や状況などの要因を過小に評価してしまうことを言います。
誤りです。
「自己中心性バイアス」とは、自分だけが知っている情報や自分の経験、自分の視点から見える状況だけで、他者の感情や心の状態を判断してしまう傾向を言います。
誤りです。
「インパクト・バイアス」とは、この先に起きる出来事による感情を過大に評価することを言います。良い事が起きるようならばポジティブに考えすぎる、良くない事が起きるようならばネガティブに考えすぎるということです。また、その過大な評価が行動に影響する場合もあります。
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02
良い出来事は自分のおかげ、悪い出来事は自分ではどうしようもなかったことだと考えることを「自己奉仕バイアス」と呼びます。
ポジティブ幻想とは、自分やその周りの事象について肯定的に解釈することです。
適切な選択肢です。
良い出来事は自分のおかげ、悪い出来事は自分ではどうしようもなかったことだと考えることを言います。
根本的な帰属の誤りとは、他者の行動の原因を考えるときに、他者に起こった悪い出来事を他者の内的属性に帰属することを言います。
自己中心性バイアスとは、自分だけが知っている情報を他者も知っていると錯覚することです。
インパクト・バイアスとは、ある不確実な出来事が起きたときのことを想像した際に、実際に生じるインパクトより大きなインパクトを想像しその影響を過大評価することです。
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03
社会及び集団に関する心理についての設問です。
不適切です。
ポジティブ幻想とは、自分のことや置かれている状況を実際よりも肯定的に捉える傾向のことです。
行き過ぎたポジティブ幻想は問題ですが、誰もが持っている傾向です。
適切です。
不適切です。
根本的な帰属の誤りとは、外的帰属(状況要因)を内的帰属(人の性格など)と誤って認識することです。
例えば、遅刻して来た人がいた場合、電車の遅延(外的帰属)かもしれないのに、ルーズな人(内的帰属)だと認識することです。
不適切です。
自己中心性バイアスとは、自分の気持ちを参考にし過ぎて、他者の気持ちを自分勝手で不正確に推測してしまう傾向のことです。
該当する現象としてスポットライト効果があげられます。
不適切です。
インパクト・バイアスとは、将来起こる感情を予測する際に過大に評価する傾向のことをいいます。
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